2013年のライザップ登場以来、ジム業界の注目度が一気に高まり、現在では大小問わず様々なパーソナルジムが存在します。
売上規模が多い企業では多額のマーケティング費用(広告費含む)を費やし、ブランディングからマーケティング、集客へと注力しています。
中小規模の企業にとっては資金力で勝負するにはリスクが高く、マーケティング力が乏しければ利益を圧迫する原因ともなります。
今回は、集客に悩みを持つ中小規模のパーソナルトレーニングジム(以下パーソナルジム)経営者並びにマーケティング担当者に対して、現在におけるパーソナルジムの集客方法を紹介していきます。
目次
パーソナルジムの集客方法
まずは現在におけるパーソナルジムの集客方法から紹介していきますが、後述するポイントをしっかり押さえたうえで実行することをお勧めします。
主には「WEB集客」と「オフライン集客」の2つの集客方法です。
WEB集客
見込み客、既存客、どの客層もほとんどの方が情報を収集、比較、検討など全ての行動にインターネットを用います。
現代において、WEB集客を選択しから外すことは大半の客へのアプローチの遮断と言っても過言ではないでしょう。
WEB集客と言えど、複数の集客方法がありますので、それぞれ特徴踏まえながら理解しましょう。
①ホームページ
まずは欠かすことができないパーソナルジムの顔ともなるホームページ。
ホームページは自社の特徴や魅力、設備環境やアクセスなど見込み客、既存客にとって必要な情報を網羅することができるため、検索、他社との比較、自社の比較を行う上では必要不可欠です。
パーソナルジムの差別化を図るためには情報を多く掲載できるメリットがあります。ホームぺ―ジは後述するその他のWEB集客からの着地点ともなりますので、現在そしてこれからも必ず活用すべき集客方法の1つです。
②SEO対策
続いてはホームページに付随して取り入れるべきSEO対策。
SEO対策とはパソコンやスマホ、タブレットなどのディバイスから検索した際に上位に表示させるための対策を指します。
例えどんなにクオリティが高いデザイン、情報を網羅したホームページであってもSEO対策を行っていなければ、誰からも閲覧されないため、意味を成しません。
ホームページの制作を他社に外注する場合は、クオリティよりもSEO対策とセールスコピーライティングに強い会社を選ぶようにすることも大切です。
③MEO対策
検索する見込み客集客にもはや登録必須のGoogleマイビジネス。ホームページと同様に登録したGoogleマイビジネスを上位表示するための対策をMEO対策と呼びます。
Googleマイビジネスを取り入れるメリットは通常の検索とは別枠で表示されるため、大手他社やSEO対策に強い他社が上位表示を占めている際にも非常に効果的です。
また、登録から公開まで短期間で制作できる点も魅力と言えるでしょう。ただし、ホームページと同様にただ制作して公開すれば良いというものではありません。
そこで重要になるのが、このMEO対策です。
【MEO対策】Googleマップの検索順位の基準を理解してGoogleマイビジネスを最適化
④リスティング広告
リスティング広告とは検索結果の上位に表示できる広告サービスです
Google広告(旧Googleアドワーズ)やYahoo!プロモーション広告などの広告サービス会社に広告費を払うことで、上位に表することができます。
もう少し詳しく解説するとこれらリスティング広告はPPC広告とも呼ばれ、表示するだけでは広告費は発生せず、クリックされることで発生します。
メリットとして、SEO対策よりも即効性があり、スピーディに検索ユーザーにアプローチできます。
ディスプレイネットワーク広告
WEB広告にはリスティング広告の他にもたくさんの種類があります。
閲覧してるページにバナーにて表示されるディスプレイ広告。広告を表示させるサイトのテーマを設定、配信ターゲットの設定が可能な広告です。テーマと配信ターゲットを設定できるため、ジャンルに興味のある見込み客へのアプローチが可能です。
また、一度サイトに訪れたユーザーに対して追いかけて広告を表示するリターゲティング広告もこの種類に入ります。
このディスプレイ広告には、Google広告、Yahoo!プロモーション広告の2つが主です。
Google広告ではGoogleだけでなく、提携しているYouTubeや食べログ、ameba、価格コムなどがあります。Yahoo!プロモーション広告ではクックパッドやNEVER、bingなどとも提携しているため、それぞれ露出度が高い広告と言えます。
その他のWEB広告
その他にも現在ではYouTubeの動画広告やInstagramやFacebookのソーシャルメディア広告、記事やコンテンツに溶け込んで表示されるネイティブ広告、DSP広告、ネットワーク広告などがあります。
インターネットが当たり前となった現在では、この様に様々な場所、種類、方法でインターネット上に広告を出稿することができます。
>>【保存版】LINE広告とは?特徴や配信場所 ターゲッティングなどの機能から出稿までの手順を解説
>>未経験でも簡単?Instagram広告の種類と出し方マニュアルこれでFacebook広告も出せる
但し、WEB広告を出稿する際には、広告専用のLP(ランディングページ)を用意することが前提です。
現在でもクリック先がホームページのトップぺ―ジやサービスページに移行する企業を見ますが、これでは単に広告費を浪費している状態です。
WEB広告を利用する場合は必ずLP制作もセットで考えるようにしましょう。
>>作る前に知っておきたいランディングページ(LP)制作の時に注意すべき10のポイント
⑤ブログ
先述したホームページも含みますが、オウンドメディアとは、企業や組織が自ら所有し、ユーザーに情報を発信するメディアを指します。
代表的なもので言えばブログですね。ここで示すブログとは、スタッフの日記のようなレベルではなく、コンテンツ内容、キーワード、ぞれぞれの見込み客層、既存客、など、自社のパーソナルジムと関連するユーザーにとって有益な情報を発信することを指します。
SNSなどのアーンドメディアでは、発信した瞬間のスピード感はありますが、時間が経つほど効果が薄れてきます。
しかし、情報の蓄積型であるブログでは、プランニング次第でパーソナルジムの潜在ニーズ、顕在ニーズを持つ見込み客、既存客にも関わる情報を発信できるため、ブランディングから、顧客育成(リードナーチャリング)、マーケティングの役割も果たします。
パーソナルジムのブログ集客を行うとすれば、コンテンツ例として以下のようなものが挙げられます。
- パーソネルジムとは?特徴とメリット・デメリット
- フィットネスジムとスポーツジムの違いとメリット・デメリット
- 初心者必見!目的から選ぶジムの選び方
- バストアップ・ヒップアップし女性らしいボディラインを作るためのトレーニング例
など、ターゲットとするユーザーにによって様々なコンテンツを作成することができます。閲覧するユーザーに対して、オプトインページへの誘導を行い、リードナーチャリングへ繋げることも可能です。
ホームページへの誘導、SNSからの着地点、通過点としても活用できます。
また、WEB広告と比較して瞬発性は劣りますが、有益な情報を蓄積すればするほど、自社の資産となります。
オウンドメディアで集客できるようになれば、WEB広告を出稿しなくても良い場合も出てきますので、結果的に広告費の削減にも繋がります。
>>パーソナルトレーニングジムのブログ集客をするために書く内容
>>初心者必見!ブログで集客するために理解すべきWEBライティングの基礎
⑥SNS
InstagramやFacebook、Twitter、LINEなどのソーシャルネットワーキングサービスです。
それぞれの特徴やユーザーの属性を活かし、発信する内容を分けたり、利用するSNSを絞ったりと自社のマーケティングの方針によって利用することをお勧めします。
また、それぞれ動画も発信することができるため、読む、観るの2つからアプローチすることが可能です。
中でもInstagramやTwitterでは「情報収集」として使うユーザーが増えていますので、ハッシュタグやキャンペーンなどを上手く使うことで、自社のパーソナルジムの認知活動(ブランディング)から購入までのプロセスのカバーやホームページやブログなどのオウンドメディアへの誘導も可能です。
>>SNSマーケティングを効果的に行うために知っておくべき現実
⑦YouTube
もはやSNSの次のプラットフォームと言えるYouTubeの活用も、パーソナルジムの集約方法として取り入れるべきでしょう。
自社のパーソナルジムのGoogleアカウントを作成し、チャンネルを作り、動画を配信していく流れです。
SNSと同様に運用コストは抑えながらも、YouTube内のユーザーに対して自社のパーソナルジムの認知活動、リードナーチャリング、セールスに活用することができます。
- 在籍する人気トレーナーによるトレーニングの仕方
- 正しいフォーム
など自社のサービスに関するコンテンツを発信することで、パーソナルジムへの入会のきっかけを作ることも不可能ではありません。
また、Googleで検索するとわかりますが、現在のGoogleのアルゴリズムでは、Google広告、Googleマイビジネス、そして従来の検索結果に混ざって、YouTubeの検索結果も表示されるようになっています。
つまり、Google内の検索ユーザー、YouTube内の検索ユーザー共にアプローチすることが可能です。
ホームページやブログと同様にSEO対策ならぬ、VSEO対策を行って、検索するユーザーの中から自社のパーソナルジムの見込み客へアプローチし、集客へ繋げることができます。
すぐに取り入れるべき動画コンテンツマーケティングで集客しライバルに差をつけよう
オフライン集客
続いてはオフライン集客です。
WEB集客ではインターネットを用いるに対し、オフライン集客では、その名の通りインターネットを用いず、主に紙媒体での集客を行います。
現代社会ではWEB集客が主流となっていますが、それでもオフライン集客が絶えないことには理由があります。
現代におけるオフライン集客の役割として、直接自社のパーソナルジムに入会するというアクションを起こすというよりは見込み客の潜在意識へアプローチすることです。
オフラインで自社のパーソナルジムの存在を知らせることで、入会する機会に選択肢として自社のパーソナルジムを検討に入れてもらえる他、存在を知ったユーザーがWEB検索し、オウンドメディアやアーンドメディア(SNS)、ペイドメディア(WEB広告)に触れるきっかけをも生むことができます。
⑧チラシ・ポスティング・リーフレット・タウン誌
オフライン集客の代表的なものといえば、チラシやポスティング、リーフレット、タウン誌への広告出稿が挙げられます。
- 自社のパーソナルジムの存在をアピールする(認知)
- 見込み客の集客を試みる(セールス)
これらの目的を明確にしてセールスコピーやボディコピーを使い分けることで、間接的または直接的にアプローチします。
チラシやリーフレットでは設置場所に通う見込み客へのアプローチします。
ポスティングでは自社のパーソナルジムの近隣に住む見込み客へのアプローチ、タウン誌では契約するタウン誌が配布するエリアの見込み客へアプローチします。
目的だけでなく、ターゲットの属性や配布場所に応じて使い分けることが大切です。
また、目的問わず、自社のパーソナルジムの住所、電話番号、ホームページやブログ、SNSのURLを記載しておくことは必然です。
⑨看板広告
看板広告は通行人や大きさによっては自動車、バス、電車移動の見込み客の集客が見込める集客方法です。
こちらも、現代では潜在意識にアプローチする目的、その後のWEB検索へ繋げる役割として活用することができます。
看板の大きさにもよりますが、設置コスト、デザインコスト、出稿期間のコストがかかるため、最優先の集客方法ではありませんので、あくまでもサブ的集客方法の位置取りで考慮しましょう。
立地条件や客層によっては意外と侮れないパーソナルジムの集客方法でもあります。
⑩ブラックボード
ジムの入り口やテナントとして入っているビル前に設置するブラックボードによる集客です。
特にパーソナルジム含め、ジムの外装によっては中の状況が遮断されている場合が多いため、ブラックボードを用いて、自社のジムの魅力を通行人に対してアプローチします。
ブラックボードを用いての集客の際も、ターゲットや目的を明確にしておくことが重要です。
単なるお知らせレベルの設置は意味を成しませんので、ブラックボードと言えど事前にしっかりとプランニングを行いましょう。
⑪つり革・中吊り広告
電車などの公共機関のつり革・中吊りの広告もパーソナルジムのオフライン集客方法の1つとして挙げられます。
ターゲットの属性として、自社のパーソナルジム近隣エリアに生活圏のある見込み客です。
看板広告と同様に、間接的集客のきっかけ、場合によっては直接集客できるきっかけともなります。
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>>パーソナルトレーニングジムの集客を成功させるための6つのポイント
WEBとオフラインの組み合わせによるパーソナルジムの集客方法
この記事ではWEBによる集客方法、オフラインによる集約方法を紹介しましたが、これらをすぐに取り入れるだけではあなたが思うような集客の成果は見られないでしょう。
次の記事では、WEB、オフライン問わず、パーソナルジムの集客を行う上で、欠かせないポイント、WEB、オフライン集客の組み合わせ例などを解説していきますので、合わせてご参考ください。