インターネットの利用が当たり前となっている現代社会では、パソコンを持っていなくともスマホ1台あれば様々な情報をしかも簡単に入手できるようになりました。
消費者自ら情報を収集することができるため、ひと昔前のようなプッシュ型マーケティングだけでは通用しなくなった現状です。
この様な中私たち企業側は、様々なマーケティング手法がある中から選定し、自社にとって少しでも多くの利益を上げるためにも試行錯誤しながら定めたターゲットに対してアプローチしていかなければなりません。
今回は数あるマーケティングの中から、インフルエンサーマーケティングについて解説していきます。
インフルエンサーマーケティングに興味がある方、これから活用しようと検討している方の参考になれば幸いです。
目次
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、社会的に影響力を持つまたは、特定の専門知識に富んだインフルエンサーと呼ばれる人物(インフルエンサー)によって、企業やブランド、製品、サービスの認知拡大や販売促進を促すマーケティングを指します。
現在では、特にInstagramやTiktokのようなSNSのフォロワーが著しく多い人物、YouTubeのチャンネル登録者数の多い人物が代表的なインフルエンサーと呼ばれています。
従来では企業が運営するSNSのフォロワーに対してやオンライン、オフライン広告を用いて見込み客や顧客へアプローチしているのに対し、インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーが持つフォロワーやチャンネル登録者に対してアプローチしてもらいます。
インフルエンサーマーケティングのメリットと期待される効果
通常行う企業側のマーケティングと比較してインフルエンサーマーケティングには、以下のような期待される効果とメリットが挙げられます。
①広告の費用対効果が高くなる(見込み)
通常の企業が行うマーケティングと比較して、インフルエンサーのフォロワーと企業側の製品やサービスのターゲット属性が近ければ、広告の費用対効果が高くなる見込みがあります。
②ブランドや製品・サービスへの良い影響を得られる
また、企業側のプッシュ型マーケティングと異なり、インフルエンサーへの信頼や共感を得られることで、PRしてもらう製品やサービス、ブランド自体への良い影響を得られる場合がある点でも効果的だと言えます。
広告でのオーディエンス設定ではどうしても深くまで入ることができなかった「価値観やライフスタイル、趣味、嗜好」といったサイコグラフィック要素にも届きやすい可能性を秘めています。
その他多くのフォロワーを持つインフルエンサーであれば、その分リーチ数も多くなる可能性も魅力の1つと言えるでしょう。
③口コミによる高い拡散力
インフルエンサーマーケティングの主なプラットフォームはSNSであることがほとんどです。
インフルエンサーが紹介したサービスに対し、各SNSのユーザーが口コミをSNS内で行えば、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の獲得にも繋がります。
また、そのUGCを見たその他のユーザーへの影響を与えることができます。
④直接ECでの販売にも繋げることができる
ほどんどのSNSではURLを添付することができるため、自社ECサイトへの誘導も可能となります。
商品やサービス購入までのステップを少なくすることでの途中離脱を軽減させることも可能です。
⑤効果測定が比較的簡単である
インフルエンサーマーケティングはSNS上での活動がメインであることが多いため、効果測定が比較的簡単にできます。
効果を可視化できることは、マーケティングにおいて必要不可欠であり、PDCAサイクルを回しやすくなります。
⑥SEO対策に繋がる
インフルエンサーがあなたのサービスに関してのコンテンツをSNSやYouTubeなどのプラットフォームにて投稿することで、そこからのリンクを獲得することができます。
また、インフルエンサーのコンテンツを見たユーザーが新たなUGCを作成した場合も同様です。
インフルエンサー自身の投稿が検索結果の上位に表示されることで、そこからの流入も増加し、結果的にSEO対策の1つとして繋がります。
インフルエンサーマーケティングで理解しておくべきデメリット
インフルエンサーマーケティングはメリットだけでなく、もちろんデメリットも存在します。
しっかり理解したうえで、自社に導入するか社内で検討しなければなりません。
①インフルエンサーの選定が難しい
どの企業も課題として挙げるのがインフルエンサーの選定です。
インフルエンサーと言えど、トップインフルエンサーからナノインフルエンサーまでフォロワー数に応じて段階があります。
フォロワー数が多いほどリーチ数は多いですが、エンゲージメント数は低くなります。
また、フィー(報酬)、サービスとターゲットの相性も考えなければいけません。
フォロワー数が多いから良いというわけではありませんので、自社にて選定基準を定めたうえでの選定をお勧めします。
②インフルエンサーによって表現の自由度が異なる
企業の要望に全て応じてくれるインフルエンサーもいれば、そうでない場合もあります。
状況によってはあなたが描いていたことと異なったブランドイメージを多くのフォロワーに広げてしまうケースもありえます。
自社ブランドのイメージやこれまで行ったブランディングに悪影響を及ぼさないよう、契約時に入念な打合せと確認を行いましょう。
③炎上リスクも想定しておかなければならない
先述した表現の自由度に付随して、炎上するリスクもあるということは理解しておくべきです。
特にSNS上では、炎上すると拡散するスピードも早い傾向が強くあります。
選定するインフルエンサーのこれまでの活動内容や人柄などは確認しておいた方が賢明です。
また、以前よりかなり減りましたがステマ(ステルスマーケティング)にならぬよう必ず【PR】としてのコンテンツ作成を行ってもらうことは必須です。
その他、ステマでなくとも、配慮が欠けたPR や非常識と捉えられるようなPR、リテラシーにかけたPRも炎上に繋がるケースも少なくありません。
万が一炎上した場合は企業側も早急に対処することが必要となります。
インフルエンサーマーケティングの施策例
インフルエンサーマーケティングと言えど、初めての方やまだ知識が少ない方とっては何をするのか不明な点もあるでしょう。
そこで、インフルエンサーマーケティングにおける代表的な施策をいくつがご紹介します。
①アンバサダー
インフルエンサーに自社ブランドの広告塔となってもらい、契約期間中ブランドのアピールをしてもらう方法です。
中長期の契約となることが多いのが特徴です。
②コラボレーションや監修
インフルエンサーと商品やサービスを共同開発し、展開する方法です。
これまで展開している商品やサービスを軸に、起爆剤としての活用も可能です。
③ギフティング
インフルエンサーマーケティングにおけるギフティングとは、あなたの商品やサービスをインフルエンサーに提供して、商品やサービスついてのレビューを行ってもらうことを指します。
商品の使用だけでなく、サービスの利用や体験など有形、無形のどちらでも対応可能です。
④イベント参加
企業が開催するイベントにインフルエンサーをゲストとして招き、登壇やイベントを一緒に行うことも施策の1つです。
店舗でのストアイベントや特設会場、オンラインでのイベントも含みます。
集客施策としても活用できます。
⑤ライブコマース
インフルエンサーが利用しているSNSなどのプラットフォームにてライブ配信でリアルタイムに商品やサービスの紹介やレビューなどを行います。
参加しているフォロワーの中で商品やサービスに興味がある場合、質問など反応を示す方もいますので、疑問や不安の解消をその場で行うことで購入まで繋げることも可能です。
プロモーションコードやパラメータ付きのURLを配布して測定し、コンバージョンを計測することもできます。
インフルエンサーマーケティングの基本を理解して自社で取り入れるべきかを検討する
インフルエンサーマーケティングとは何か、そしてメリットやデメリットなどはりかいできましたでしょうか。
インターネットの利用が当たり前となっている現代社会において企業が発信する広告含むプロモーション戦略がなかなかうまく機能しないと悩んでいる方も少なくはないでしょう。
これらを理解したうえで、自社のマーケティング施策案として検討してみるのも打開策の1つになるかもしれませんよ。