「うちの商品は他社より高いから売れないのか」
そう考え、他社と同じもしくはそれを下回るような価格戦略を取り入れるのはもうやめませんか?
いわゆる安売りは、利益やブランドイメージの低下だけにとどまらず、後の客単価の引き上げの苦戦にも繋がります。
売れても利幅が少なければ、その分費やすコスト面にも影響し、ダイナミックな企業展開からどんどん遠のいてしまう原因を生むのです。
今回は数あるセールス導線の中でも「高額(高単価)商品」を売るために欠かせない集客からセールスまでの導線設計の例を紹介します。
目次
高額商品が売れない原因
あなたが自信を持って提供する商品やサービスが高額であると余計に売れないのか。
弊社の繁盛ブログで以前商品が売れない原因として解説した以下が挙げられます。
- 圧倒的な情報不足
- 購入、利用することでのベネフィットを感じさせることができていない
- 売る相手を間違えている
- 売るタイミングを間違えている
言い換えれば、以上の条件を満たさなければ、いくらあなたの商品やサービスが素晴らしかったとしても、高価でも安価でも売れないということです。
商品やサービスが高額となると、これらに加え「失敗したくない、損したくない」という消費者の心理が強く働きます。
ただでさえ、世の中には類似した商品、サービス、情報が溢れているため、消費者の購買行動が多様化しています。
私たち企業、個人のサービス提供者は、いかに適切な市場を見極め、ターゲットを絞り込み、ターゲットとする消費者が多くいるメディアにて、適切なメッセージ(情報)を伝えることが大切です。
価格以上の価値を伝え、「消費者を説得する」のではなく、「納得させる」のです。
集客からセールスまでの基本的な導線イメージ
基本的にはどんな手段を用いて見込み客と接点を持ち、どんな方法でニーズやウォンツの状態を高め、購入へと繋げるかです。
近年の消費者の購買行動モデルからして、大きく以下の導線をベースとするのが基本となります。
- コンテンツマーケティングの展開を経てのオプトイン
- WEB広告からランディングページを経てオプトイン
高単価な商品(サービス)は、既に展開している、またはこれから展開するメディアにて商品に関わるコンテンツを発信する中長期型と、WEB広告からランディングページにて商品に関わるコンテンツを発信する短期型の2種類です。
特に高額な商品の場合、消費者のネックとなるのは単にいくらという「価格」ではなく「自分が必要とする解決策に見合った価値」と「購入することで抱える問題を解決し、その未来をイメージできるようなベネフィットがあるか」です。
価値と問題解決、ベネフィットを確実に理解してもらえるような情報提供の場(メディア)と接触回数を確保できるかも重要なポイントとなります。
そこで本記事にて解説するのでは一度で本商品を売らず、ニ度に分けて売るいわゆる2ステップマーケティングとなります。
2ステップマーケティングを理解していない方は、まず関連記事を読んで理解したうえで、次に進みましょう。
また、共通点として「オプトイン」があること、つまり顧客リストを獲得する仕組みがあることです。
高額な商品、サービスだからこそ簡単に売れることはなく、商品やサービスの価値と価格が見合っていると納得しなければ消費者はなかなか購入というアクションを起こしません。
「素晴らしい商品です」「おすすめです」なんて言葉だけでは消費者の感情をピクリとも動かせないことを肝に銘じて下さい。
それではどのようにして購入までの導線を張るのか、具体的にみていきましょう。
①SEOからの流入による導線例
SEOを利用する、つまり、ホームページやブログによるコンテンツマーケティングによる導線設計です。
インターネット上にコンテンツを表示し消費者に閲覧してもらうためには、自社の見込み客となるかもしれない消費者が
- どんな問題を抱えているのか(悩みの抽出)
- 検索窓にどんなキーワードを入力して解決策となる情報を得ようとしてるのか(キーワードプランニング)
- 検索の意図は何か(コンテンツプランニング)
を理解することが大切です。
検索するユーザーには何かサービスを購入して問題解決を目指すタイプと、サービスを購入せずに問題解決を目指すタイプが存在します。
更にこの2タイプにそれぞれ解決方法を選択するというかけ合わせの計4タイプの検索ユーザーが存在しています。
こちらも関連記事にて解説していますので、ご参考ください。
GoogleやYahoo!からあなたのコンテンツに見込み客が流入してきますので、先述したタイプに応じてコンテンツを用意して抱えている悩みを解決していきます。
関連記事にあるように、すべての閲覧ユーザーをあなたの商品やサービスの購入につなげるのではなく、「自社ブランドの認知拡大」「比較・検討」「サービス購入」など、各役割を持つコンテンツを計画的に投稿しましょう。
複数のコンテンツを用いて、内部リンクで誘導、一部が成約するイメージです。
また、サイト内の導線設計によってもコンバージョンが左右しますので、事前にサイト設計を行い、運用しながら状況に応じて改善していきます。
高額商品の場合の最初に目指すべき目標はお試しや資料・ホワイトペーパー請求といったフロントエンドによるオプトインです。
まずは興味を持つ見込み客に対して、一歩内側である自社に招き入れるためにも、連絡手段を獲得し、その後のリードナーチャリングを行い、本商品の提案につなげます。
②SNSからの流入による導線例
続いてはSNSを利用して見込み客と接点を持ち、高額商品の提案につなげる導線例です。
SNSの種類によって機能の特徴はもちろん、利用しているユーザーの属性も異なりますので理解したうえで、自社が利用すべきSNSを検討しましょう。
自社のマーケティング戦略によっては、ブランディング用とマーケティング用のアカウントと役割を分けて運用する場合もあります。
例1)自社や自社商品のブランディングを目的としたSNS運用を行い、ブランド価値のみを提供し続ける
例2)フィード、動画などのコンテンツを通じて見込み客との接点を作り、自社、自社ブランドの認知拡大。
自社サービスに関連するコンテンツにより価値を高め、リンクによりオウンドメディアに誘導、オプトインからフロントエンド、リードナーチャリングを経て、バックエンドを提供する。
③WEB広告からの流入による導線例
続いてはWEB広告による見込み客の集客を行い、高額商品の提案につなげる導線例です。
SEOによる流入と比べ、短期間で成果を出しやすい施策と言えます。
しかし、ただWEB広告に出すだけで高額商品が売れるという安易な考えを持つ方ほど必ずと言ってよいほど失敗しますのでご注意ください。(広告費を捨てるだけです)
ホームページやブログと異なり、スピード感はあるものの、ランディングページという一枚のページ内で消費者にアクションを起こしてもらわなければいけません。
そのため、ランディングページのデザインだけでなく、セールスコピーライティング力、オファー、LPOといった複数のスキルを要します。
例1)WEB広告と言えど、GoogleやYahoo!などの検索エンジンに表示するリスティング広告、メディアに表示するディスプレイ広告、ショッピング広告、ユーチューブ広告、各SNS広告など、広告の表示の仕方、メディアなど様々です。
SEOによる流入と同様に、まずはオプトインによる見込み客との連絡手段(リスト)を獲得して自社に招き、その後リードナーチャリングを経て、本商品の提案に繋げます。
初回のオプトイン時に何を特典にするかによって、リストの獲得率も大きく異なりますので、複数回のテストを経てWEB広告を最適化することを強くおすすめします。
最低でもその広告にかけるプロモーション費の10%はテストに回すようにしてください。
あわせて知っておきたいリスト獲得後のマーケティング例
これまで例に挙げたような
- SEOを利用したオウンドメディア戦略
- SNSを利用したアーンドメディア戦略
- WEB広告を利用したペイドメディア戦略
これらのメディアからオプトインページに誘導し、リードナーチャリングを経て、2ステップマーケティングへと繋げることが基本的な導線となりますが、あなたが取り扱う商品やサービスによっては、もう少し見込み客との接点や接触時間を伸ばすことで飛躍的に成約率が上がる場合もあります。
リードナーチャリングでの情報提供例
各メディアから事前に用意したオプトイン付きランディングページに誘導し、顧客リストを獲得したら、次はリードナーチャリングを行います。
リードナーチャリング、つまり獲得した見込み客に対して、ニーズ教育、ウォンツ教育を経てそれぞれを高めていき、購買へと繋げます。
例1)ステップメールで情報を提供し、最終的に購買へ繋げる
事前に用意したステップメールで見込み客のニーズ、ウォンツを高めていく方法です。
事前にシナリオを作成し、購買というゴールまで数回のメールを経て教育していきます。
近年はメルマガスタンドやLINEステップなど様々なサービスがありますので、それらを利用して提供すると良いでしょう。
例2)動画で情報を提供し、最終的に購買へとつなげる
こちらも事前にシナリオの作成は必要です。
ステップメールと同じく、購買というゴールまで動画を用いて情報を提供していきます。
近年の消費者は動画の視聴にも慣れているほか、動画の方が一度にたくさんの情報を提供できるため、テキストによる情報提供よりも受け入れやすい場合も多々あります。
動画コンテンツの制作というこれまでとは手間暇かかりますが、消費者がかかる悩みの解消から、自社商品の価値の向上、他社サービスとの比較など、複数もしくは1つにまとめて動画コンテンツとして提供することも可能です。
YouTubeで展開する、Instagramのリール、インスタライブで展開するなど、どのメディアを選択するかどんな方法で提供するかによっても異なりますので、ターゲットに応じて採用、使い分けると良いでしょう。
高額商品を売るためにはセールスまでの整った導線設計が必須
例えどんなに素晴らしい商品やサービスをお持ちだったとしても、その価値を消費者に理解してもらうことができなければ売れることはありません。
ましてや高額であればなおさらです。
高額商品をなかなか思うように売ることができない方の多くは「商品の良さだけ伝えている」「露出は多いが魅力を伝えきれていない」「リスト獲得の仕組みがない」「リードナーチャリングをしない」など、集客からセールスまでの導線が整っていない状態がほとんどです。
この記事を読んだらすぐに現在展開しているマーケティングの見直しを強くお勧めします。