飲食店様からのご依頼を受け、ポータルサイトのスタイリングや集客力アップのサポートも行っています。当社では独自で、マーケティング用語的に「PSO(Portal Site Optimization)対策」と呼んでいるのですが、必ずと言っても過言ではないほど費用対効果が向上できます。今回は食べログのPSO対策を行う際に私たちが取り組んでいるポイントを特別に公開!すぐできるものと、そうではないものもありますが、ぜひ一度時間を作って取り組んでみてください。
目次
最悪の費用対効果が「最善」に!
以前からお付き合いのあるお客様から、このようなご相談を頂戴しました。
「食べログを掲載しているが問い合わせが少なく、費用対効果が悪くて困っている。」
詳しくお聞きすると、月間の平均アクセス数2000PV・電話20回・ネット予約0組という散々な状況でした。掲載料が月額25,000円で安価とはいえ、継続を考えさせられる結果でした。
そこで、設定をお任せ頂いた所、、、
昨年対比のアクセス数は2,000→9,000PVと約4 .5倍にアップし、電話は170回以上、ネット予約は約20組と増加し、来店指標(TEL数・ネット予約数の計)は20→190と約8倍のアップを達成する事ができました。
プランアップする事も無く月額25,000円プランのままなので、一気に費用対効果が全媒体中抜群に!
当然、クライアント様には大いに喜んで頂けました。この設定が今後も活きてくるのが、毎回広告制作が必要な紙媒体と異なるインターネットの良い部分ですね。
早くて1ヶ月、通常3ヶ月間じっくりと
PSO対策で行う初期設定期間は大体これぐらいです。なぜ設定にこれだけ時間がかかるの?と聞かれますが、単なる設定だけでしたら素材があれば1日でも出来ると思います。しかし私たちが行っている内容はホームページ制作やSEO対策で行う事と、同様のプロセスを踏むので時間がかかります。
以下で紹介する7つのポイントは、そのプロセス中で最も重視する部分です。これらのポイントに対し、一度じっくりと向き合ってみてください。
その1 3C分析
3C分析というフレーズはご存知でしょうか。
顧客(Customer)カスタマー
競合(Competitor)コンペティター
自社(Company)カンパニー
上記の3つの英単語の頭文字から取ったマーケティング用語です。
ヒアリング段階で顧客が何を求めているのか?競合はどのお店か?自社の強みは何か?とお聞きすると、何となく話されることがとても多いです。実際、このように漠然としか把握していない方がほとんどでしょう。
分析なくして、選ばれる状況は作り上げられません。
3C分析についてはこちらの記事に詳しく書かれています。
付け加えになるのですが、中国古代の兵法家・孫氏の言葉をご紹介します。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず
という故事がありますが、「敵についても味方についても情勢をしっかり把握していれば、幾度戦っても敗れることはないという」意味です。
何だか現代のマーケティングでも置き変えることができる考え方だと思いませんか?競合店のホームページやFacebookは毎日でもチェックする姿勢が必要です。気が付いたら、自店を上回る商品が展開されているかもしれません。
その2 こだわり情報でUSPを伝える
メイン写真の選定とPR文を書いてみましょう。3C分析で行われた議論を元に、差別化を意識することが大事です。
先ほどの3C分析とは別に、もう一つのマーケティング用語にUSP(Unique Selling Proposition)という「独自の売り提案」という意味の言葉があります。このUSPのメッセージ強ければ強いほど、大きな効果を発揮します。
あなたのお店が競合店に負けない独自の商品・サービスはありますか?
USPについてもこちらの記事に詳しく書かれています。
食べログでは4つのこだわりをメイン写真とPR文の下に掲載できるのですが、こちらにUSPを表現するようにしています。しかし、せっかく表現した所でクリックされなくては良い内容が書かれていても無駄になっては勿体ないです。
その3 写真の選定
サムネイル写真は何の為に存在するかご存知ですか?それは「目を引く為」です。
エリアやジャンルで飲食店を検索した時に、ずらっと数多くの飲食店の中で目を引けるか、引けないかが大事になってきます。You Tubeでもサムネイルの良し悪しで再生数の差がつくとされています。成功しているユーチューバーの方はサムネイル作りも上手いです。
エリアやジャンルで飲食店を検索した時に、ズラッと並ぶ候補の中でクリック目を引く写真設定されていますか?
こだわり情報もサムネイル写真が設定できますし、検索一覧で表示される写真が設定できる代表写真もあります。感覚的には差別化しにくいごちゃごちゃした集合写真よりも、シンプルに単品撮りした美味しそうで明るい写真が好まれるような気がします。(ブランディングまで考慮すると一概には言えません)
その4 クリックしたくなるリード文
文章の1行目は何のために存在しているのか知っていますか?1行目は2行目を読んでもらうためにあります。
では、2行目は?2行目は3行目を読んでもらうためにあります。
その意識が有る人と無い人とでは、一つ一つの文のクオリティに差が付く気がします。適当にありきたりな内容ではなく、読み進める度にワクワクさせる文を心がけましょう。
その5 設定は細かく、丁寧に
GoogleやYahoo!などの検索エンジンの同様に、グルメポータルサイトでも検索表示順のアルゴリズムがあります。正確な事は分かりませんが、言える事は一つ「用意された設定場所に、一つ一つ丁寧に入力する」事です。外観、内観写真も1枚ずつではNGです。必ず3〜5点は掲載してください。結果としては魅力的なページ作りにも繋がるので、お客様がお店の事を知っていただける効果もあります。
その6 クーポンの有無
クーポンも掲載していますか?クーポンの有無も影響してると言われていますので、できれば登録しておきたい所です。「安っぽいから値引きサービスなんかしたくない!」というお店もいらっしゃると思いますが、割引サービスは無理でも「クーポン限定コース」などを作れば対応できるのではないでしょうか。
もう一つ、プレミアムクーポンという特別なクーポンも設定できます。食べログのエンドユーザー向けの会員サービスで、20%OFF以上の割引
プレミアムクーポンが使えるお店の紹介バナーからの流入も増えますし、恐らく検索順位も良い影響があるはずです。また副次的にとある事が期待できるのですが…ヒントは「餌」とだけ記しておきます。
割引率が大きいので躊躇してしまいますが、1ユーザー1回限りしか利用できない縛りもありますし、広告費として捉えたら安い投資だと思います。
その7 予約システムの稼働
今後の表示順で重視されるポイントと予想されるのは「予約システム」です。これを上手く稼動できているか否かで表示順位も変わってきますし、お問い合わせの数も変わってくるでしょう。運用にはテクニックが必要なので、また別の記事で紹介いたします。
小技的な手法も少し
実は少しテクニック的な要素も盛り込んでいますが、ちょっとした内容ですし、対策されても困るのでここでは伏せさせていただきます。内容はSEOの考え方の応用と言っておきます。
設定にゴールはなし!テストマインドも大切
最後に大切な考え方をご紹介します。
基本的にスタイリングを依頼された時に、もちろん100%の効果を目指しています。ですが、効果が上がったからといって、それが必ずしも「100%では無い」ということです。
例え100%の効果だったとしても周りの状況が変われば、60%に落ちることもあります。
- 競合店も新しい商品もスタートするかもしれません
- 新しい競合店がオープンするかもしれません
- 食べログの仕様が変わるかもしれません
それと、もう一つ「テストマインド」です。
- もしかしたら、より効果の上がる写真やキャッチコピーがあるかもしれない
という思いが大切です。
前述した飲食店様はその後も写真撮影は毎月妥協なく取り組んでいらっしゃいます。更なる効果を目指し、日々写真のテストです。
季節や天候などの変数もありますが、写真を入れ替えると、思った以上にPV数や問い合わせ数が上がったり下がったりします。その結果「とある写真」が効果が高いという事も分かってきましたが、テスト無くしては得られなかった結果ですね。
頭に汗をかきますが、中には楽しんで取り組まれる方もいらっしゃいます。その経験は食べログだけでなく、ホットペッパーグルメ、ぐるなび、自社サイトにも役立ちます。何か利用されているものからスタートしてみてください。
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