長年たくさんのクライアント様とのお取引や、ご契約前にご相談頂く方の実店舗を拝見させて貰うと集客できない原因の共通点が見られます。
集客できない理由はいくつもの要因の掛け合わせによるものですが、少なくとも今回挙げる共通点をもう一度見直すことで少なからず現在よりは改善されることでしょう。
過去にお取引した実店舗を経営しているクライアント様の当時の状況と改善点ついて紹介していきます。
目次
①外観
まずは外観に関することからみていきましょう。実店舗において店の顔ともなる外観が原因で集客できない場合も少なくありません。
これから挙げるそれぞれの項目をチェックしてください。
あなた自身も現場に立っているのであれば、一旦店の外へ、経営のみ行っている場合は事務所から出て店の前に向かってください。
- 店の外壁
- 店の看板
- 店の入り口
- ブラックボードなどの立て看板やのぼりなどの告知ツール
まずはこれらを再度見てみましょう。
店の外壁
チェックするポイントとして「オープン当時と比べて劣化や汚れで見栄えが悪くなっていないか」客観視してください。
普段見慣れているあなたや従業員にとってはたいして気にならない点でも、来店したことのない見込み客にとっては店のイメージを左右するものです。
「清潔感を保つ」ことは基礎中の基礎です。劣化の激しい箇所については修理の検討、汚れている箇所については掃除をする、もしくは清掃業者に依頼しましょう。
店の看板(サイン)
次は店の顔とも言える看板(サイン)ついて。
先述したように、劣化や汚れによる見栄えの悪さも改善点として挙げるのはもちろんのこと、客観視して誰が見ても「何屋」なのかわかる看板でしょうか。
もっと重要視する点は「店名」です。弊社クライアント様でもよくあった「オシャレな雰囲気はあるものの、実際何屋なのかわからない店名」。
設立時に試行錯誤して名付けた大切なものですが、これが集客できない原因となることも頭に入れておいてください。
特に「美容院」「リラクゼーション系サロン」「ネイルサロン」「エステサロン」などのジャンルの方に多い傾向にあります。
更に、日本人が比較的理解できる英語ならまだしも、フランス語やイタリア語を用いた店名はまず、見込み客が読めない場合が多くあります。
現代において、わからない場合に大半の方はインターネットを用いて検索して調べる行動を起こしますが、そもそも「読めない店名」や「検索ワードに入力しにくい店名」は調べることすらやめてしまい、あなたの店のことを知るきっかけも失っている場合も少なくありません。
- 日本語表記をつける
- サブコピーをつける(hair salon 〇〇のような)
- 困難な場合は店の外に設置しているブラックボードやのぼりなどの告知ツールには記載しておく
- リニューアルする
などがあります。
弊社クライアント様の事例として「外壁、サイン、告知ツール」を新しくするタイミングで、店名を変えた結果、
- 新しい店ができたと思った
- 前は何屋かわからなかったので素通りしていた
- 何と読むかわからなかった
と来店者が増えると共にこのような声を聞くケースが多くありました。(フレンチ、イタリアンの飲食店、美容院のクライアント様数社)
ちなみに、マーケティングのスケジュールを調整していたり、施策テストする前のタイミングですので、どのクライアントも外部に告知する前の出来事です。
店の入り口
続いては既存客が来店する通路、見込み客がそこを通って来店するかもしれない店の入り口について、外観やサインと合せて再度客観視してみましょう。
全てのお客様に対して「優しい入口」になっているでしょうか。
- 無駄においたまとまりのない観葉植物で入り口がごちゃごゃしている
- オーナーの奥様が「育児カフェ〇〇」と題して、昼間にランチの提供と子育てに関する情報交換の場として提供しているのに、ベビーカーが通りにくい
- ノボリや看板でアピールするのは良いが、それに隠れてわかりにくい
- ミニマムでスタイリッシュな外観はオシャレだが、サインがなくどこが入口かわからない
全てクライアント様の実話です。本来は来店する可能性のある見込み客を自らの行動で妨げているのに気づいていない状態。これを1年間、改善しないだけでもどれほどの機会ロスが出ることでしょう。
店側の当たり前≠お客様側も理解しているとは限りません。
ブラックボードやのぼりなどの告知ツール
カジュアルな店や、2階以上に構える店など立ち止まってもらうためのフックとして役立つブラックボードやのぼりなどの告知ツールを出している方は、再度見直してみましょう。
まず、ブラックボードでは
- ここぞとばかりにあれやこれや書き詰めた内容
- ただのメニューの羅列
- ターゲットが不明確な内容
集客できていない店にある、正しくないブラックボードの使い方です。おいているブラックボードは何の為に置いているのでしょうか。
これがただ「店内が丸見えにならないようにするため」だけであれば構いませんが、せっかく置いているのですから。
店の前を通るたくさんの中で、あなたのサービスを欲しがる一部のターゲットに向けて、文字とポップを用いて視覚でアプローチする
これが見込み客を集客するためのブラックボードの正しい使い方です。
続いて「のぼり」を出している方も再度確認しましょう。
- そもそも店のイメ―ジと合っているテキストやカラーか
- のぼりを設置している位置は適切か
- 汚れや破れ、色あせはないか
良かれと思って店頭に出しているのぼりも使い方次第では、前を通る見込み客をかえって遠のかせてしまう場合もあります。
また、繁華街とは離れた、ポツンと点在するような店にとってはのぼりを使うことで遠くの見込み客に存在を知らせることができる告知ツールとして有効的です。
- 立地条件に条件が宜しくない場所に店舗を構えていて、存在を知らない方が多い旅館
- のぼりを設置後、それを見て来店者が増えた古民家カフェ
- となりの店は来店が多いのに、うちには車が止まってくれない地方のレストラン
これら全て過去にお取引したクライアント様がのぼりを設置して、来店するきっかけ、実来店客数を増やした事例です。
②インターネット関係
インターネットが当たり前となった現代、これから展開される5Gによって更なる加速は目に見えてわかる状態の中、インターネットを用いての集客は必要不可欠なものです。
もしあなたが、「いや、うちは一切アナログで経営する」と言うのであれば、誰もが話題にするような圧倒的なブランディングと一度来店したら、1人のお客様が年間多額の売上に貢献してくれるリピートの仕組みと、客単価を上げる高額メニュー(商品)をいち早く構築し、実行してください。
もしあなたがこれらと共に、多方面からの集客の可能性を的確に拾い、モノにしたいと思うのであれば、これから挙げる項目の見直しを図りましょう。
ホームページとSEO対策
まずは実店舗の次に大切な店の顔となるホームページ。ホームページを持っていない方はもちろん、何年も更新していない化石化したホームページは現代において第二の店の顔を持っていない状態です。
あなたの店の存在を知っており、更に詳しく知りたい時に見込み客が起こす行動を考えれば、自ずと必要だということは理解できるでしょう。
「店名」で検索し、
- もし何もあなたの店の情報が表示されず、見込み客が何も得ることができなかったら
- 表示された情報がたまたま既存客が紹介したブログだけだったら
あなた自身で大きな機会ロスを起こしているのが年間何件あるでしょうか。
ホームページの制作やリニューアルの検討はもちろん、適切なSEO対策、内部構造の見直し、各コンテンツの制作と見直しを図りましょう。
クライアント様の事例として
- 個人法律事務所がホームページのリニューアルを行い、4か月後からこれまでのお問い合わせの数が激増した
- 飲食店がホームページを作成し、そこからの予約の数が増えたため、売上の底上げができた
- 老舗旅館の化石化していたホームページをリニューアルし、観光客からの宿泊の予約が倍増した
など初期コスト、ランニングコストは多少かかるものの、導入することで得られる売上の向上効果、店のイメージの向上効果(ブランディング)、24時間365日体制であなたの店のことを絶えず休まず宣伝してくれる効率を考えれば、決して高くはない集客方法の1つです。
関連記事
>>ワードプレスでサイトを立ち上げるための手順(9step)
GoogleマイビジネスとMEO対策
「サービス名+エリア」で検索する見込み客のアプローチ手段として欠かせないGoogleマイビジネス。
もし見込み客があなたの店の名前や存在を知らなくても、「近くの焼き鳥屋」「名古屋市瑞穂区 ビジネスホテル」などと調べた際、通常の検索結果とは別枠で、しかも目立つところにあなたのGoogleマイビジネスが表示されることで、アプローチできます。
実店舗の集客手段の1つとして欠かせないものですが、集客できずに困っているほど、このGoogleマイビジネスを作成していなかったり、ただ作っただけで最適化(MEO対策)していない方が多くいます。
最低限やっておかなければならないことをやっていないだけで集客できないことに繋がり、売上が伸びない環境を作っています。
また、このGoogleマイビジネスのMEO対策は、郊外に店を構える方ほど早く導入すべきです。
マーケティング業界ではすでに当たり前となっているMEO対策も、郊外エリアや地方ではまだまだ行われていない場合が多く、他社よりも先に注力することで一歩リードする可能性はかなり高いと思いますよ。
関連記事
>>繁盛MEO
>>WEB初心者のためのGoogleマイビジネス管理画面操作マニュアル
SNS
現在ではInstagramやFacebook、Twitterなど様々なSNSがありますが、使いこなせているでしょうか。
実店舗おける集客施策の1つとして用いるSNSもプランニングや使い方、使うツールによっては集客できない場合や単なる自己満足な運営、無駄な労力となってしまう場合があります。
>>SNSマーケティングを効果的に行うために知っておくべき現実
>>WEB初心者のためのInstagramハッシュタグのメモ帳
また、アカウントを作成したものの、何も運用していない状態が長く続けば、かえって店のイメージに影響を与えてしまいます。
SNSは全て運営すれば良いというわけではありません。ジャンルや店の方針、ターゲットによって相性があります。
そもそも利用しているSNSに見込み客が多く存在しているのか、存在しているとしても正しくアプローチできているか見直して、検討、改善を行うだけでも、実店舗へ良い影響を与えることも少なくはありません。
現在運営しているSNSを再度見直し、このまま続行するのか見直しを機に撤退するのかを検討しましょう。
実店舗が集客できない原因まとめ
実店舗を展開していて集客できない場合、見直すべき改善として、店の外側である「外観面」、間接的集客経路として利用する「インターネット関係」の2つの要因が挙げられます。
- 店の外壁
- 店の看板
- 店の入り口
- ブラックボードなどの立て看板やのぼりなどの告知ツール
- ホームページ
- Googleマイビジネス
- SNS
と現在あなたが活用しているものが、見込み客にとって最適な状態であるか確認し、最適化を図りましょう。