これまでおかげさまで数多くのビジネスジャンルにてマーケティングをお手伝いさせて頂きました。
その中で売上やマーケティング、集客に悩む企業様、個人事業主様いずれにしても、取り入れていないもしくは重要性を軽視しており、曖昧な状態であることが多いターゲットの設定。
あなたの製品やサービスがどんなに素晴らしいものであっても、不明確なターゲット設定を行うことであなたが望んでいるような実績に繋がらないことが生じます。
モノや情報があふれかえる現代社会において、万人にウケる製品やサービスは存在しないと言っても過言ではありません。
それにも関わらずあなたは様々な方に自社の製品やサービスを利用して欲しいという思いから幅広いターゲットを設定してしまっている場合が多々あります。
実際にこの様なことでお困りではありませんか?
ホームページやブログ、Web広告、SNSを自社なりに頑張っているつもりだが成果に繋がらない
製品やサービスには他社にも負けないほど自信があるが売れない
該当する状態の原因として、やはり「ターゲットの設定」によるものが考えられます。
自身のある素晴らしい製品、サービスが思うように売れないことは、業績の悪化にも繋がりますので、本記事を参考に再度ターゲットの見直しを行いましょう。
目次
ターゲットとは?設定とその役割
「ターゲットを設定する」この言葉自体は何度も聞いたことはあるものの、軽視している方が多いようです。
ターゲットとは、自社製品やサービスにおけるユーザーを指します。
ターゲット設定とは、自社サービスや製品を利用、購入して欲しい顧客層を属性によって絞り込んで決定することを指し、ターゲッティングとも呼びます。
自社の製品やサービスに関わる市場の中で市場を細分化し、細分化した市場のうちどの市場を狙うのか、これがターゲット設定(ターゲッティング)です。
理想とするターゲット設定
- 自社製品やサービスを利用、購入して欲しい相手を決める△
- 悩みや願望の解決策=自社製品やサービスという方程式を成り立たせ、それを欲しがる相手を設定する〇
例え描いたターゲット像が企業や個人側の空想、願望によって作り出された人物像であれば、その分リアルとの差が生じてしまい、本来のターゲットの役割を十分に果たすことができません。
ここでの重要ポイントとして「選択したセグメントのターゲットがリアルに想像できるか?」です。
ターゲット設定の役割
ターゲット設定の大きな役割は先述した「売る相手を決める」ことではありますが、それだけではありません。
企業や個人といった規模の大小によって生まれるリソース(経済的資源や人員的資源などの経営資源)の差を上手く活用し、事業規模にあったマーケティングの展開にも役立ちます。
そのほか、自社で展開しているマーケティング戦略すべてにおいてターゲットの設定は重要であり、基本中の基本であるこの設定を怠ると様々な施策に悪影響を及ぼしてしまいます。
サービスや製品の販売は自社の業績に繋がる重要な事項にも関わらず、肝心な売る相手を定めていないのでは、売れるものも売れない状況を、しかも自ら招いているのと変わりありません。
本記事をきっかけに、再度ターゲット設定の重要さを理解することをお勧めします。
ターゲット設定の方法と手順
ターゲットの設定がいかに重要であるかを理解したら、早速ターゲットの設定方法と手順を学んでいきましょう。
- 自社が関わる市場を把握する
- ニーズや特性を把握する(顧客分析・SNS分析)
- ニーズや特性を軸に市場細分化する(セグメンテーション)
- 細分化した市場のうち、自社がどの市場を狙うか検討する(ターゲッティング)
自社が関わる市場を把握する
まずは、自社製品やサービスに関わる市場について把握していきます。
その際、直接競合となる他社や間接的に競合となる他社にはどんな企業があり、どんな製品やサービスを提供しており、どのような訴求をしているのかなどを理解しておきましょう。
※本記事では割愛していますが、そもそもは本来はまず、環境分析を行うことが正しい手順です。
ニーズや特性を把握する
市場にはどんなニーズが存在しているのか、そしてどんな特性があるのかを把握します。
指標例として「地理」「人口」「行動」「心理」を軸に分析すると整理しやすいのでお勧めです。
SNS分析や自社の顧客分析を行い、情報を収集しましょう。
ニーズや特性を軸に市場を細分化する
情報が集まって整理、把握できたら、細分化(セグメンテーション)を行います。
言い換えれば、グループ分けをする作業です。
こうして細分化を行うことで、新たなニーズの発掘にも繋がり、自社の現在の訴求の他、違う角度からの訴求発見にも繋がる大事な作業です。
細分化した市場のうち、自社がどの市場を狙うか検討する
市場を細分化したらいよいよ、自社はどの市場を狙うかを決めるターゲティングに入ります。
これまでターゲット設定を行っていた方は実際このように分析を通じて実行していましたか?
これが本来のターゲティングです。
ターゲティングの考え方としては、以下があります。
- 定めたターゲットに対して集中的にマーケティング戦略を展開する場合
- 細分化された複数の市場に対して、それぞれニーズとサービスを結び付ける場合
- 差別化せず同じサービスを提供するマーケティング戦略をとる場合
これらそれぞれの考え方によって異なるターゲティングとなります。
- 複数ある細分化された市場からある市場を選び、その市場を中心に行う集中型
- それぞれのニーズに対してサービスを提供する差別化型
- 差別化型とは対照的に差別化せずに同じサービスを提供する無差別型
といったターゲティング方法があります。
私たち企業側は、どの市場を狙うかによって投下できる経営資源も異なるため、今後のマーケティング戦略の展開にも影響を及ぼします。
業績に関わる重要なことですので、しっかりと考えたうえで選定しましょう。
狙うターゲットが決まったら、よりリアルな人物像を描けるよう、ペルソナにまで落とし込むことをお勧めします。
【重要】セグメント・ターゲティング・ポジショニング時に押さえるべきポイント
- 市場規模が適切か
- 優先度が高いか
- 今後成長する見込みのある市場か・今からでも狙うべきか
- すでにいるライバルやその数と状況
- 狙ったターゲットユーザーにサービスの魅力を届けることができるか
- 行うプロモーションの反応を計測できるか
自社にとって狙う市場の規模が適切であるか。先述したように、どの市場を狙うかにより投下する経営資源も異なるだけでなく、そもそもその市場に対しての利益がどれくらい見込めるのかも重要です。
企業によってはメインの市場で戦わず、ニッチな市場を選択する場合もあるでしょう。
ニッチな市場の場合、その市場を独占できる場合もありますが、規模が小さすぎるとその分見込み客、顧客となる人数も自ずと少なくなると考えらえます。
また、自社はそれらの市場に優先的に攻めるべきなのか、後発の場合、これから攻め込んで他社のシェアを奪うことができるかといった見極めも必要でしょう。
実店舗、対面でサービスを提供する場合は、所在エリアの影響、オンラインで全国エリアにおいてサービスを提供する場合は、その分ライバルも増えることになります。
その他、狙うターゲットユーザーに、自社の製品、サービスの魅力を届けることができるのか、そしてこれから行うプロモーションが計測できるのかも見逃せないポイントです。
本ブログでも何度もお伝えしていますが、マーケティングは計測、分析が命です。
自分よがりの自己満足なマーケティングの展開ほど労力と時間の無駄遣いに繋がり、のちに再度マーケティング戦略を最初から練り直すことにも繋がります。
世の中にはすでに製品、サービスが溢れかえっています。
小手先のマーケティング戦略や集客は通用せず、しっかりと分析、計画を立てて実行し、繰り返し改善し続ける企業ほど強く、そして勝ち続けることは今も昔も変わりません。
本記事を読み、自社のターゲット設定が甘かったと感じるのであれば、いますぐ設定し直すことを強くお勧めします。