飲食店が食べログと上手く付き合った方が良い訳

投稿日:2017年7月23日 | 最終更新日:2018年8月13日

新規開業時の飲食店に必ず聞かれる事と言えば、

「宣伝は、まず何を始めたらいいですか?」

このようなご質問を新規開業のお客様に限らず、既に長くお店を営んでいるけれどもいよいよ宣伝を始めるような方からも受けます。

業態やケースにもよりますが、その質問に対して用意している答えと言えば、ずばり「食べログ」です。

実は私は「食べログマーケッター」という肩書きを自称しているほど、日々マニアックに閲覧しているヘビーユーザーの一人です。飲食店の現場の経験もあるので、飲食店側の活用法に関しても研究をしています。
その甲斐あって、食べログを活用するだけで集客を成功させる例をいくつも経験してきました。(勿論、点数操作など邪道なテクニックは使いません)

一方では食べログに関してネガティブなイメージを持つ方も少なくはないのではないでしょうか?不可解な点数付け、点数に影響力を持つ一部ユーザーによる点数操作(点数の買収)やステルスマーケティング、納得のいかない口コミなどなど、多々挙げられます。

それでも何故「食べログ」を挙げるのか?

今回はその理由についてご説明します。

目次

食べログを付き合っていくべき理由5

他にも色々な理由があるのですが、最初にお伝えする理由を挙げるならば以下の5つです。

理由その① 意図しない情報が掲載される可能性がある

いきなりネガティブな内容ですが、ここは重要かつ見落としがちなポイントです。

「地図の場所が違うとお客様からお叱りをよく受けるんですよ。ホットペッパーを確認したら正しかったんですけどね…」

有り得ないような話ですが、実際にクライアント様でこのように相談された方が見えました。すぐに心当たりを感じた私は、食べログを見てみると…ビンゴでした。全く異なった位置に地図のピンが示されていたのです。

店舗で管理している情報にはしっかり目が届くのですが、それ以外の情報となるとつい甘くなってしまいがちですね。

この問題は食べログに限らず、第3者の手によって公開されてしまうものだったら何でも起こり得ます。
一つ例を挙げると、Facebookのチェックインスポットもそうです。食事をされたお客様がチェックインした場所を知らせたい一心の為に雑に登録してしまう事があり、店舗情報を正確に入力して頂けない場合に起こります。

  • 掲載されている営業時間は正しいですか?
  • 定休日は?
  • 店舗、商品情報は?

不安に感じた方は今すぐ検索エンジンで店名で検索し、上位表示されたものから順に目を通して行くことをおすすめします。

「自分が関与していないネット上の情報なんか知らない」では済まされない場合があります。この機会に食べログも一度チェックしてみましょう。間違っていた場合も無料店舗会員に登録すれば、情報の修正が可能です。

理由その② 費用対効果が高い(高くすることができる)

飲食店向けのポータルサイトと言うとホットペッパーグルメやぐるなびが有名ですが、月々の掲載料は決して安くはありません。各ポータルサイト内での検索の上位表示や特集枠掲載の為にはプランアップが必要なのですが、数十万レベルの費用が掛かる場合もあり、チェーン店などは出稿できても個人店では経営を圧迫しかねません。

食べログはどうかというと、掲載料を支払って利用できるペイドメディアの中では安い部類に入るのではないかと思います。スタンダードプランは月額25,000円〜で掲載可能だからです。

もちろん、時間帯(ゴールデンタイム)によっては食べログ内の表示順が優遇される高価格のプランもあるのですが、基本的な表示順に関してはプラン差よりも「設定度」が物を言うと思っています。

有料会員と無料会員では越えられない壁はありますが、食べログではプランを上げる事なく検索で上位表示させる事も不可能ではありません。
と言うのも、食べログにも表示順のアルゴリズムがあると言われており、丁寧な設定を施す事で同プランの競合店相手に対しての場合に限り上位表示が可能だからです。

詳しい内容が明かされてはいませんが私が言えるのは、食べログ運営が用意した情報項目(基本情報、代表写真、メニュー情報など)、写真点数(外観、内観、メニューなど)などに対し、質の高い登録を心がけて丁寧に入力する事です。
その他には予約システムの活用、空き席情報の設定、クーポン情報なども影響されると言われています。

真偽は不明ですが、この考え方は検索エンジンのSEO対策の考え方と共通していますね。コンテンツの質が良い物をユーザーに届けることが彼らの使命です。

上位プランの契約数が多い都心エリアの場合は要検討ですが、標準プランが大半を占める地方エリアであれば標準プランで十分でしょう。

費用対効果を考えると、可能性を秘めた媒体と言えます。

理由その③ SEOが優秀

今やスマホが主流となった世の中では、お店の情報をいつでも誰でも探せる時代になりました。たとえ目の前を通りがかり気になったお店であっても、入店前に検索エンジンでお店の情報を探す人は多いのではないでしょうか?

GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、自社サイト(オウンドメディア)を上位表示させる事はとても大変な事です。ダイレクトに店名を検索窓に入力したキーワード検索の場合でも、1ページ目に表示させるまでに数ヶ月を要する場合があります。

但し、オープン直後のお店の情報を探す行動として、直接URLを入力してアクセスして頂ける方は稀です。

こういった時にSEOの面でも優秀なのがポータルサイトです。彼らは多数の利用者に対し、膨大な情報を提供し、利用者数を増やす為にSEO対策も施されています。

そこで食べログの出番です。まずは無料会員になり、次に店舗情報を登録しましょう。即座とは言えないですが、恐らく一番初めに上位表示される可能性が高いです。

しかし、上述の通り良くも悪くも、間違った情報でも検索結果に表示される側面も覚えておいた方がいいでしょう。繰り返しますが、自店の情報は自身でコントロールする意識を持つことが大切です。

理由その④ 優良なホワイトリンク

ポータルサイトは自社サイトのURLを掲載できるスペースがあります。

SEO対策の一つとして、被リンク(バックリンク)の数が言われています。一昔前に流行した「闇雲にリンク数を増やすだけ」のSEO対策は、Googleの検索アルゴリズムのアップデートで終焉を迎えました。ですが、全く無視された訳ではないと思います。例えば「デスブログ」と検索すると某有名人のブログが上位表示されるのですが、その理由が見つからなくなるからです。

Googleマイビジネスに登録されたオフィシャルなリンク先などは、店舗運営者が設定したものですから、上位表示させるのに意味があるものと判断されるはずです。

SEO対策はコンテンツの質と同様、バックリンク元も「質」が重要。では、食べログはどうでしょうか?

しかし少なくともポータルサイトに掲載されている情報だけでなく、ブランディングなど意図を以て作り込まれた自社サイトに誘導することができたら、きっとお問い合わせの決定率もより高まるように思います。

理由その⑤ 無料でも利用できる

無料会員になれることです。無料でもUSP(独自の売り提案)を意識したキャッチコピーや本文、クオリティの高い写真を掲載すれば、お客様に正しい情報を届けることができ、かつ集客に繋げられます。

しかし、正しい設定を施せば高い費用対効果を期待できるので、有料会員も検討しても良いと思います。有料の場合は月々の掲載料に加えて、ネット予約からの来店者数に応じての成果報酬型の従量課金が掛かってくるので、テストマインドをお忘れなく。

ちなみに店舗会員になり管理画面にアクセスすると食べログ内のアクセスランキング(地域に限る)が閲覧できるのですが、必ずしも有料会員店ばかりが上位ではありません。ちゃんとしたUSPを持ったお店ばかりが並んでいることに気付くはずです。

メリットもあれば、デメリットもあります

無料会員あるいは有料会員になりましょうとお伝えはしたものの、同時にデメリットもあるので付け加えさせていただきます。

①代理店によって対応が異なる

ホットペッパーやぐるなびなど他社のサービスは、自社の営業マンがサポートをしてくれるので商品知識も豊富です。
一方、食べログは基本的に代理店が営業するため、各社によって商品知識もサポートもバラバラです。こればかりは契約後に蓋を開けてみないと分からないので困りものです。

②写真は自分で用意しなくてはならない

写真も基本店舗が用意します。食べログの写真撮影のサービスはあるので、素直に活用する事をおすすめします。他には初期費用らしい初期費用は掛からないですし、撮影料も相場の範囲内です。逆効果になる場合もあるので、くれぐれもスマホで撮った写真を使わないでください。

③設定・管理をする手間がかかる

代理店の対応にもよりますが、多少なりとも設定と管理の労力が伴います。ちゃんと設定してくれる代理店であればメニュー登録ではサポートしてくれると思いますし、高価格のプランではサポートも含まれているものもあります。それでも完全に丸投げとはいかないですし、むしろ人任せに任せっきりにして何かトラブルがあっても自己責任です。

④予約システムの不満が多々ある

食べログの有料会員におすすめする時に必ず案内しなくてはならないのが、予約システムとの付き合い方です。この内容だけで1記事作れそうなので、別の機会にご紹介したいと思います。

飲食業を営む上で食べログは無視できない!?

関与しているorいないに関わらず、検索エンジンで情報が上がってきます。飲食業を営んでいく以上、食べログと上手く付き合っていくことが大事です。食べログの口コミと点数に大きな事件が起こらない限り、食べログの影響力は続くでしょう。

しかし、これからも私は「飲食店は食べログと上手く付き合っていくべき」と言い続けるでしょう。

ネガティブな面もありますが、ポジティブな面の方が上回っているからです。

主導権を握ってしまえば、きっとお店のPRに力になってくれることは間違いありません。この記事をキッカケに「お店のUSPとブランディングは自らによって行い、コントロールすることが必要」と気が付いて頂けた飲食店が増える事を願います。

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ABOUTこの記事をかいた人

在学中にネット転売ビジネス(せどり)を展開し、一般の学生のアルバイトでは稼ぎきれない額の売上を叩き出す。大学卒業後は広告代理店に勤務し、飲食店を中心に月に最大80件ものクライアントの広告ディレクションを担い、チームトップクラスの成績を収める。現在は集客コンサルティングを中心に、ブランディングプロデュースやホームページ制作、SNS運用アドバイスなど幅広く展開。またDTPのスキル、カメラの撮影技術にも長けており、「一人広告代理店」とも呼ばれている。