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- ライディングページを制作してWEB広告を出稿し、LPを見た見込み客を集客する
- SNSでコンテンツを配信し、それを見たユーザー、拡散した情報を見た見込み客を集客する
- ポータルサイトに掲載し、そこから見込み客を集客する
成果が出るまで時間を要するもの、広告費を要するものなどメリット、デメリットも様々です。
今回はメディアに情報を提供し、そこで宣伝してもらう「プレスリリース」について解説していきます。
目次
プレスリリースとは
プレスリリースとはメディアに向けて企業や団体の公式発表を行うことを指します。
昔は新聞や雑誌、テレビなどが主流でしたが、現在ではメディアサイトやニュースサイトなどインターネット上でプレスリリースを行うこともできるようになりました。
オフライン、オンラインのいずれにしろ、プレスリリースを行い担当者に興味を持ってもらい、記事(または取材)ネタとして取り上げてもらわなければいけません。
プレスリリースのメリット
昔からあり、いまも絶えることなく存在するプレスリリースにはメリットがいくつもあります。
- 広告は掲載料が発生するがプレスリリースは無料
- メディアによってはオフライン、オンラインの両方に掲載される場合もある
- メディアの信頼度、知名度に便乗できる
- 全国規模だけでなく地域に根付いたローカルメディアも侮れない
など、取り上げてもらえばあなたのサービスの存在をこれまでの媒体とは別の切り口からアピールすることができます。
プレスリリースのデメリット
プレスリリースにもデメリットも存在します。
- 広報担当者に興味を持ってもらわないと取り上げてもらえない
- 全国から大多数のプレスリリースが送られてくるため埋もれる可能性も高い
- 資料の表現が下手であれば、誤った情報が伝えられる場合もある
など、あなたが自信を持っている、素晴らしいサービスであっても取り上げてもらえなければ無駄に労力を費やすことになるのは覚悟しておくべきです。
ではこのメリット、デメリットを理解した上で、取り上げてもらうためにはどんなことをするべきかポイントを押さえていきましょう。
プレスリリースを取り上げてもらうコツ
プレスリリースを1社でも多く取り上げてもらうために押さえておくべきポイントには以下があります。
- 注目してもらうためのプレスリリースの書き方を理解する
- 気づいてもらうためのプレスリリースの送り方を理解する
イメージとしてはメディアのディレクターや記者の方にあなたが送ったプレスリリースの内容を読んでもらわなければ何も始まりません。
そのため、書き方をひと工夫して担当者の目に留まる可能性を高めなければいけませんが、まずは基本的なプレスリリースの構成を覚えておきましょう。
担当者の目に留まるために意識しておきたいプレスリリースの書き方

以下、プレスリリースの基本的な構成図です。あくまでも掲載順序を表していますので、アレンジしても構いません。数枚程度(800~1000文字程度)でまとめるのが一般的です。

①プレスリリースのヘッダー部分
ヘッダー部分にはプレスリリース、報道関係者各位など誰宛に出しているのかを記載したうえで、あなたのコーポレートロゴや名前、リリースした日付などを記載しておきます。
②プレスリリースのタイトル・サブタイトル部分【最重要】
続いてはタイトル、サブタイトルを記載します。
タイトルはあなたが作成したプレスリリースが担当者の目に届くかどうかを左右する最も重要な部分です。
ただでさえ一日で多数のプレスリリースが各メディアに届きます。チェックするにも担当者の時間を浪費しますので「おっ」と手が止まるようなタイトル付けが大切です。
そのため、ブログ記事のタイトルを付ける際に検索ユーザーを意識するのと同じように、プレスリリースでは担当者が思わず内容を見たくなるようなタイトルを付けるようにします。
タイトルの文字数の目安として30文字程度にまとめ、サブタイトルで少し補う形をとると良いでしょう。
- 意外性
- ギャップ
- 希少性
これらの要素を組み込んだタイトルを付けるのも担当者に読んでもらうためのコツです。固有名詞や数字を入れて表現するのもポイントとして挙げられます。
③プレスリリースの画像【重要】
タイトルで担当者の心を掴んだら、今度はプレスリリースの内容がイメージできるような画像を添付しましょう。
人はテキストよりも画像、動画の方が理解しやすいため、担当者が「いいネタだ」と認識できるような画像を選びます。
抽象的なイメージ画像よりも、実際のサービスがわかる画像の方が適切です。
また、画像は取り上げられた際にも使用される場合が高いため、サイズや画質などにも気を付けておきたいものです。
プレスリリースは「タイトル」「画像」の2つで9割方決まると言っても過言ではありません。
その他にも画像を提供できる旨を添えておくと、担当者にとってもありがたいことです。
④プレスリリースのリード文
プレスリリースの概要とも言えるリード文。リード文では「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どうする」といった5W1Hを取り入れることが重要です。
5W1Hはメディアによって必要な情報です。プレスリリースのリード文に取り入れることで、本文の内容を担当者がひと目で理解しやすくなります。
また、更に本文で5W1Hを詳しく伝えていきますので、簡潔にまとめてわかりやすくしましょう。
⑤プレスリリースの本文内容
プレスリリースの本文では、リード文で挙げた内容をより詳しくしたものを記載していきます。
ポイントとしては「社会的背景を交える」「単なる宣伝にならない」ことが重要なポイントです。
あなたのサービスと社会的な関り、社会的存在意義をうまく表すことで、取材したくなるような内容にしていきます。
プレスリリースのよくある失敗例として、金額やスペックなどを推してしまうことです。これではメディアにうちのサービスを宣伝してくれと言わんばかりの単なる広告と変わりませんので注意しましょう。
プレスリリースはあくまでのメディアに取り上げてもらうためのきっかけづくりです。実際にメディアにそのまま取り上げられる場合はほとんどなく、後日取材が入るケースがほとんどです。
アピールするために、ぎっしりと詰まった内容を送ってしまうとかえって担当者が読まない場合もあります。
要点は抑え、不要なものは極力削って伝わりやすいように心掛けましょう。
⑥プレスリリースのお問い合わせ用連絡先
最後はお問い合わせ用の連絡先を記載しておきます。ホームページやブログ、ランディングページで言うCTA(コールトゥアクション)の部分にあります。
プレスリリースでは、もし取り上げてもらえた際に担当者からの取材の連絡手段でもあり、その後メディアに記載された際のユーザーのお問い合わせ先にもなります。
会社名、住所、担当者、お問い合わせ用の連絡先(電話番号やメールアドレス)、ホームページURLなどのあなたのサービスを表すメディアを記載しましょう。
各メディアに応じて書き方を変える
メディアと言っても新聞社や雑誌社、キュレーションサイトのようなWEBメディアなど様々です。
- 新聞社・・・社会性
- 雑誌社・・・お役立ち情報
- キュレーションサイト・・・速報性
のような、各メディア毎にプレスリリースに記載する内容を若干変える意識をすることで、取り上げられる可能性を高めます。
押さえておきたい担当者に気づいてもらえるようなプレスリリースの送り方

プレスリリースの書き方を工夫し、労力を費やしたとしても肝心なメディア担当者に届かなければ水の泡です。
ここでは、正しいプレスリリースの送り方について解説します。
プレスリリースを送る方法
プレスリリースを送る方法には以下の3つがあります。
- メールで送信
- 郵送
- 持ち込み
「え?今の時代メールで送信の一択でしょう」という声が聞こえてきそうですが、実は「郵送」が意外にもしっかりと届く方法だったりします。
メディアによって最適な送り方が異なりますので、それぞれの特徴を理解して使い分けるようにしましょう。
それでは各送り方について解説していきます。
プレスリリースをメールで送信する際のポイント
プレスリリースをメールで送信する際に押さえておくべきポイントは「送るメディア」「送る際のメールの設定」です。
まず、プレスリリースをメールで送る相手は「WEBメディア」でしょう。
オンラインにはオンラインで、オフラインにはオフラインで送る方が相手にとっても届きやすいです。
メールで送る際に、必ず注意して欲しいポイントは「件名」と「送信者名」です。
件名=プレスリリースのタイトル並みに最重要となります。担当者がクリックしなければ例えメールが届いていても、同じことです。
よくある失敗例として「プレスリリース」といった一見わかりやすい件名も好ましくありません。
先述したように、メディアには多数のプレスリリースが送られてきます。同じような件名は目に留まりにくく、担当者も「プレスリリース」という言葉に日頃から見慣れているためです。
「〇〇についての情報提供」「〇〇についてのお知らせ」の方がまだマシな方でしょう。
PDFファイルを添付し、メール本文には「プレスリリースになります、宜しくお願い致します」といったメールは見られない場合も多くあります。
メールの件名で担当者を注目させ、本文で大まかな添付資料の内容を伝えた方が賢明です。
また、送信者名にも注意が必要です。メール設定の表示名を再度確認してください。
フルネームだけや会社名だけ、たまにニックネームを表示している場合がありますが、プレスリリースをメールで送る場合「フルネーム」もしくは「フルネーム【会社名】」が適当です。
会社名だけでは宣伝と勘違いされる場合がありますので、注意しておきましょう。
プレスリリースを郵送で送る際のポイント
郵送だとアナログで時代に沿わないと感じてしまいそうですが、意外に現在でも「郵送」は有効的です。
特に新聞社や雑誌社といったアナログメディアとテレビに一層効果を発揮します。
大半の方はプレスリリースをメールで送信しがちなところをあえて郵送というアナログな方法で送ることで、担当者の手元に届きやすくします。
また、メディア名だけでなく部署やできれば担当者宛にすることがプレスリリースを郵送で送る際、相手に的確に届けるためのポイントです
メールと異なり、送料や封筒代といったコストがかかりますが、取り上げられる可能性が高くなるなら安いものです。
プレスリリースを直接持ち込む際のポイント
送り方として直接持ち込む選択肢もありますが、これに関してはデメリットも大きく生じます。
まず、事前に連絡していたとしても担当者が「会うための時間」を割かなければいけません。ただでさえメディアのプレス担当者や記者は一日中多忙な場合が多いため、アポイントメントの時点で断られる場合もあります。
しかし、直接持ち込む際のメリットもあります。アポイントをとり、直接届けることができれば、担当者にプレスリリースの資料を見せながらプレゼンできるチャンスが手に入ります。
また、直接会うことであなたと担当者との信頼関係はメールや郵送よりも築きやすい点もメリットとして挙げられます。
全国区のメディアよりもローカルなメディアの方が、持ち込みもしやすく、信頼関係を築くことで今後にも繋がりやすいです。
プレスリリースできるタイミング
プレスリリースの書き方、送り方を理解したら、次はプレスリリースできるタイミングです。
送りべきあなた側のタイミング、つまりプレスリリースできる内容を持つ段階となります。
- 何が事業を新たに始めた(会社の設立や店舗オープン)
- 新サービスの発表(開発着手、完成時、発売時、販売経過など)
- イベント開催
プレスリリースを送る前のチェックポイント
最後に、より高確率であなたのプレスリリースを取り上げてもらうために、送る前に以下のチェックポイントを押さえておきましょう。
- タイトル、サブタイトルに意外性やギャップ、希少性など思わず内容を知りたくなるようなライティングができているか
- リード分だけでもプレスリリースの大まかな内容が一目で把握できるか(目標は小学5年生でもわかるように)
- 広告、宣伝の様にセールス色が強い内容になっていないか
- 社会性に関わりのあるものとして伝えることができているか
- 取材時に担当者が困らないように連絡先の記載はしているか
- 各メディア毎に表現内容を工夫して使い分けることができているか
- メールで送信する場合、タイトル、送信者名、本文の記載内容を最適化できているか
以上の7つのチェックポイントは必ずチェックしたうえでプレスリリースを送りましょう。
上手く使えばこれまで届かなかった客層にもあなたのサービスを認知してもらえるきっかけとなるプレスリリース。
オウンドメディア、SNS、広告とうまく使い分けて、あなたのサービスを求める見込み客を集客する手段の1つです。