狭いエリア内にひしめき合う飲食店において、新規客、リピート客の対策はどのようなことを行っていますか?
お客の取り合いともなる密集したエリアでは、何も対策を行わずそのままにしていると例え立地が良くとも閉業に追い込まれる店も少なくはありません。
今回は弊社クライアントの事例を交えて、売上が伸びている飲食店ではどのような対策を練っているか紹介します。
※今回は「リピート対策」にスポットを当ててお送りします。
目次
クライアントの当時の状況
まずは、あるクライアント2社ともエリアは全く異なりますがある程度似ている状況のため、まとめて当時の状況から紹介していきます。
利用者の多い駅から徒歩数分圏内にある飲食店(炉端焼きと焼き鳥)。立地も良く飲食店が固まって出店しているいわゆる飲食店街にあります。
2社とも好立地のため新規集客、リピート対策を行っておらず、自然と来店するお客様だけで成り立っていましたが、数年後を境に売上は徐々に下降傾向に、その後一時的な回復を見せる中、顧客管理のシステムを導入した際に分かったのが「リピート率の悪さ」です。
これまで肌感覚で行っており、どれほどの割合がリピートしてくれているのがなど全く把握していなかったため、売上が下がる原因がわからない状態でした。
また、「だいたいこのくらい」と客単価に対しても意識が低く、いわば客次第といったところです。
この状態を聞いていると「そりゃいつかは売上が落ちるだろう」と思う方もいると思いますが、クライアント達は当時ある程度売上があったため、危機感がなかったのでしょう。
売上が下降し始め、小手先の対策だけで対応できなくなったため相談するに至ります。
飲食店の下がった売上を上げるために行ったこと
まず各クライアントにヒアリングを行った後、大きく以下のことをコンサルティングしました。
・現状の分析と問題点の洗い出し
・当面、売上を上げるための施策に対する予算
・予算に対しての対策(マーケティング)の立案
・対策準備の進捗状況スケジュール並びにPDCAスケジュール作成
・目標売上の設定
など。
すべての公開は控えますが、大まかにはこのような項目です。
今回、下降した売上を回復、伸ばし続けるために以下のツールを使用しました
LINE公式アカウントの開設と運用
ヒアリング並びにコンサルティングを行った際、優先事項として「リピートする仕組みを整える」ことから始め、その後「新規客の集客に伴うマーケティング施策」を実行する流れとなります。
冒頭でも紹介したように、両クライアントとも幸いなことながら立地条件も良く、適度に新規客の来店が見込める状態です。
もし、リピートする仕組みを整える前に新規客を集客したとしても、結局はコストと手間がかかるだけで安定した売上の確保までには至りませんのでまずはリピートする仕組みを整えることから始めます。
ご存知のように、売上を伸ばすには繰り返し来店する顧客(固定客)を増やさなければいけません。
現状、両クライアントとも確保できる予算(資金)は少なく、いきなり大きなことを始めるには厳しい状況のため、無料から始めることができる「LINE公式アカウント」を開設し、運用を始めることにしました。
LINE@のサービス統合により、LINE公式アカウントではフリープランでもほとんどの機能が利用できるようになっています。予算も少ないのでまずはフリープランから始め、登録者数がある程度増えてから月に5000円で15000通まで配信できる「ライトプラン」へ変更しました。
2019年4月中旬のLINE@のサービス統合により、LINE公式アカウントへ移行した際の内容は関連記事にてご確認ください。
また、LINE公式アカウントの機能に関してあまり理解していない方は以下の関連記事にて理解した上で、続きをお読み下さい。
リピート対策のために使ったLINE公式アカウントの機能
LINE公式アカウントの機能を理解した上で、今回の2社でも実際に利用した機能と、大まかな内容について続けて紹介していきます。
・登録時のあいさつ
・キーワード応答
・リッチメニュー
・リッチメッセージ
主に利用したのは上記4つの機能です。
通常のLINEの様にお客様一人との対応は現実的に手間と時間がかかり過ぎると同じに、クライアント自身実際に現場で働いている場合、通常の業務がありますので目指すのは「半オートメーション化」です。
いかにクライアント側もお客様側も使いやすい且つ、仕組みを作ることで後はPDCAサイクルで定期的に見直し、いち早くリピートする仕組みを作るかです。
低予算で行えるリピート対策として「LINE公式アカウントの運用」は適切と判断しました。
登録時のあいさつ
LINE公式アカウントの登録時のあいさつ機能では別記事でも解説しているように、登録時に自動でユーザーにメッセージを送ることができます。
この機能を利用して、2社のクライアントそれぞれの内容で登録した際の特典(クーポン)や当日のサービスなどを配信しました。
この際に押さえるポイントとして「割引やサービス」でないといけないわけではないということです。客層によってはただ割引してもらいたいから登録し、後に離脱する場合もあるので、テストして内容を検討していくことをお勧めします。「お客様が店の存在を忘れないように定期的にアプローチするためのツール」だということを忘れないようにしてください。
また今回の2社のクライアントだけでなく、その他の業種の場合でも有効的だった使い方として、あいさつ時に特典だけでなくキーワード応答の使い方やリッチメッセージの存在、使い方を手短に解説したテキストを添えておくことです。
キーワード応答
登録時のあいさつ機能と併用しても使える「キーワード応答」機能。
実際に効果的なキーワードとして「電話で予約」「WEBで予約」「今週のクーポン」「今月のイベント」などです。
キーワードをユーザーが送ると前もって登録しておいたテキストなどを自動で配信する機能です。この機能を利用して、ユーザーに自動で対応するBOTのような使い方をしてみましょう。
こちらの機能もそれぞれテストを繰り返しながら反応を見て内容を再検討して下さい。
今回の2社のクライアントでも若干異なる反応を見せていますが、双方とも言えることは「電話で予約」「WEBで予約」を利用するユーザーが多い結果となりました。
ポータルサイトに登録している方の場合、ポータルサイトの予約機能を用いることも可能ですが、その分インセンティブが発生しますので、それらを上手く回避して少しでもコストを下げるため、ユーザーが普段使い慣れているLINEを用いて簡単に誘導できることが目的です。
リッチメニュー
メッセージをやり取りする画面下部に常に表示されているリッチメニュー。
リッチメニューを使いこなせば、LINE上に小さなホームページを持っているような役割をも果たしてくれます。
今回の2社のクライアントは「WEB予約」「電話予約」「ホームページ」「Instagram」の4つをデフォルトとして、状況に応じて「今月のイベント」などを臨機応変に追加して使いこなしています。
リッチメッセージ
飲食店のメニューにテキストを入れバナーとして配信、イベント時のお知らせなど使い方は自由自在です。
実際に通常のテキストだけのメッセージよりも反応は良く、2社のクライアント共にメインで活用して仕掛けている機能です。
現在ではスマホでも充分綺麗な画像を撮ることができますので、わざわざ一眼レフカメラを用意する必要もさほどないかと思います。(ホームページやポータルサイト、Googleマイビジネスのストリートビューなどはプロの写真で登録することをお勧めしますが。。。)
どうしてもパソコン操作が苦手だ、少人数のスタッフで回しているためそこまで手が回らない方は、繁盛マーケティングの「LINE公式アカウント作成・運用代行サポート」をご検討ください。
LINE公式アカウントを運用する為の店頭での注意点
LINE公式アカウントを運用する為の店頭での注意点として挙げられるのは、ただ運用するだけでは売上を最大限に伸ばすことには繋がらないということです。
これまでに解説したようにいくつかの機能を用いると同時に「登録数」を増やさなければいけません。
そのためにも店内にPOPなどの販促物を設置する、ホールスタッフが当店のLINE公式アカウントの魅力と登録することでのメリットを的確且つスムーズにお客様に伝えることが大切です。
特典としてクーポンや割引を採用する際は、それらをカバーするために客単価を上げるための施策も絡めていくことを強くお勧めします。
以上、売上が伸び続けている飲食店のLINE公式アカウントを用いた施策の事例でした。
ご相談や質問は下記コンタクトフォームよりご気軽にお問い合わせください。
LINE公式アカウント管理画面操作マニュアル
- LINE公式アカウントを開設したもののパソコンに疎く、全く使いこなせていない
- 一応お客様に登録してもらっているが、どうやって何を配信したらよいかわからない
- LINE@から移行後、操作がわからなくなって困っている
サービス統合後新しくなったLINE公式アカウントの操作を項目別に解説した無料レポートです。
管理画面に沿って「LINE公式アカウントではどういうことができるのか」「こういったメッセージを配信したい」「このようなメニューを設置したい」など困った時の操作マニュアルです。