売上アップするためには、商品単価を上げる必要がありますが、言葉で言うほど簡単な作業ではありません。
なぜなら、値上げをした途端に顧客が流出して店舗の売上がダウンしてしまうことが考えられるからです。
結論から言えば、客単価アップに合わせて、商品自体の単価を上げることができれば、自然と店舗の売上は向上するはず。
そこで今回は、店舗売上アップを目指すために顧客流出を抑えながら商品単価を上げる方法をご紹介しましょう。
目次
商品単価を上げる重要性
どんな業界でも客単価を上げない限り、どんなに忙しいくても売上はアップしないという結果になります。
オープニングの特別価格は別として、何年も事業を続けているならば、客単価を上げることは必須条件です。
では、具体的にはどうやって客単価を上げれば良いでしょうか?考えてみましょう。
▼客単価とは?
客単価 = 商品単価 × 購入点数
客単価とは、より高いものをより多く買ってもらうということです。
では、より高いものをより多く買ってもらうにはどうしたら良いでしょうか?それは、高額商品を作ることです。
単純にお店に高い商品がなければ、選ぶことができませんよね?
高額商品とは、品質が良い商品、量が多い商品、手厚いサービスが付いている商品など様々なアイデアがあります。
自社製品に安いものしかない場合は、他社と手を組んで商品を用意することも一つの方法です。
高額商品を作ったら、それを「松竹梅の三段階」で販売していきます。
お店に商品が2種類しかない場合は、安い方を選ぶ人が多いですが、3種類にすると、真ん中の「竹」ランクを買う人が増えるのです。
顧客はスタンダードを求める心理があるため、真ん中の「竹」を選ぶ人が増えます。
さらに、ある人は松を買うために結果として客単価は増えるというわけです。
同ジャンルの上位商品を販売したい場合は、少なくとも3つの価格帯を用意すれば、販売促進につなげることができるので、試してみてください。
そして、もちろんお客様には、一番高額商品をお勧めることが大切です。
ただ単に、一方的に高額商品を売り込みするのではありません。
安い方の商品を買うことによりお客様にどのようなデメリットがあるのか、そして、高額商品を買うことによりどのようなメリットがあるのかを比較しながら伝えてあげるのです。
決して「高額だからこっちのほうが良い商品ですよ」と説明するのではなく、高額商品を選ぶことにより、お客に素晴らしいメリットがあるという部分をアピールするのです。
客単価の上げ方はこれが基本になります。
「客単価は上がらない」と半分諦めている経営者は多いですが、まずはその考え方を改め直す必要があります。
「ただでさえ売上が下がっているのに、値上げしたらお客様がいなくなるよ…」と思うかもしれませんが、お客様にとって価値があるものを提供して満足してもらえれば、意外と値上げは受け入れられるのです。
一番大切なことは値段が高い安いことではなく、お客様にとって価値のある商品、満足できる商品を提供できているかどうかということなのです。
つまり、値段以上の価値がある商品を提供していれば、たとえ高価格でもお客さんは離れないということです。
商品単価を上げる方法は?
商品単価を上げると、顧客が離れてしまうのでは?という不安はなくしましょうという説明をしました。
正しい方法に従って、商品単価を上げれば、、新顧客を引き寄せたり、売上が倍増することもあるのです。
ここからは、具体的に売上アップのための
正しい商品単価を上げ方についてご紹介していきます。
単純に従来商品を値上げするという方法もありますが、ある工夫すると自然に商品単価を上げることができます。
その方法とは、「新商品(新メニュー)」を作ることです。
従来商品と新商品をうまく組み合わせることによって、価値を高めることができます。
その組み合わせの内容は、お店のコンセプトや理念に合わせて作ることで、自然に売上アップに繋がるのです。
例えば、20代向けの美容室ならば、カットとトリートメント、頭皮ケアがセットになった「ツヤ髪コース」を1万円で出してみてはいかがでしょうか?
カットだけに来たお客様に、髪を切る前のカウンセリングで、「ツヤ髪コース」をオススメすれば、髪がツヤツヤになって、カットだけよりもオススメですよ、と言えば、誰でも納得してくれます。
つまり、お客さんの要望を早く察知して、合ったものを提案すれば、高額商品でも
自然と受け入れられるのです。
どんな女性もカットだけよりも、ツヤツヤな髪になれるトリートメントと頭皮がキレイになるのだったら、「ツヤ髪コース」を選ぶはずです。
商品単価を上げたらアビールする
新商品を作って商品単価を上げたら、それをアピールして売上アップを図ります。
例えば、仕入れ価格や材料費の高騰、または業界全体での販売相場アップにより、商品単価をやむを得なく上げる場合は、その事実を顧客へしっかり報告をして、理解を求めることが大切です。
そして、商品やサービスの品質向上のため、
店舗としての方針、新メニュー・新商品の導入が目的の場合は、店舗側の理由による値上げになります。
そのため、「単価が上がった分、より素晴らしい商品・サービスを提供します」と顧客にアピールしましょう。
アピール方法としては、公式サイトや公式SNSアカウント、POP、店頭チラシでの告知が基本的なツールになります。
また、スタッフが販売接客の時トークに盛り込んだり、イメージ動画を店頭に流すなどの工夫を凝らすと効果的です。
商品の付加価値をお客様にアピールできれば、値上げをしても売上は低迷せずに、逆にお客様に満足してもらいながら、売上アップに繋がるのです。
商品単価を上げる際の注意点
店舗で販売されているすべての商品・サービスには、「機能的価値」と「精神的価値」があり、顧客はこの2つを求めて商品を購入をします。
機能的価値とは「食材」「衣料品」がそれにあたり、単価の改定による顧客の購入傾向の変化が現れます。
医薬品や日用品、食料品などを取り扱う店舗の場合は、機能的価値にあたるため、顧客の購買意欲低下のリスクが考えられます。
このような店舗の場合、より機能性価値の高い商品を揃えて、結果的に店舗としての単価水準を上げる取り組みが効果的です。
香り成分がアップしたトイレットペーパーや
栄養価の高い野菜、ダイエットの健康機能食品、汚れ落ちが良く除菌効果もある洗剤といった気持ちにアプローチする商品を揃えるのです。
一方で、精神的価値とは、「店の雰囲気が良い」「家族や知人とのコミュニケーションを楽しむ」といった気持ちの問題で、単価改定によってそれほど顧客の購入傾向は変化しません。
ですから、店舗の居心地さ、スタッフの接客マナー向上といった精神的価値を高めることができれば、商品単価を上げても、顧客の購買意欲が下がらずに、売上低下のリスクを抑えることができるのです。
まとめ
今回は、売上アップに繋がる商品単価の上げる方法をご紹介しました。
商品単価の上げると、顧客の購買意欲低下のリスクがあると考えて躊躇する経営者も多いです。
しかし、今回紹介した方法や、大切なポイントを押さえれば、顧客に喜ばれるだけでなく、しっかり売上アップにも繋がるのです。
ぜひ、参考にしてみてください。
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