工務店の見込み客の集客手段の1つである完成見学会。
モデルハウスをお持ちでない中小規模の工務店にとっては顧客獲得のために取り入れるべき集客手段である完成見学会を成功させるためには、事前準備、集客導線の設計が重要なポイントです。
今回は、この完成見学会を成功させ、より多くの受注を得るための具体的な方法を解説していきます。
目次
①見込み客となるターゲットを明確にする
まずは完成見学会を利用してより多くの受注を得るために、見込み客となるターゲットを明確にしていきます。
どのマーケティングでも必ず重要となるこのターゲット設定は、成功させるためには必要なことであり、しっかりと決めておくことで、より成約に繋がる確率を高めます。
今回のような完成見学会では、すでにアピールする商材は「家」であり、その家自体に興味を持ちそうな方、完成した家を見ることでウォンツ欲求が高まりそうな方など成約に近い見込み客を集めることで、成功に近づくことができます。
また、例えまだ成約から少し遠い状態の見込み客であってもあなたの工務店自体のブランディングにも繋がります。
ブランディングはあなたの工務店にとって売上、人材、販路、資金、取引先など様々な要素に関連してきますので、完成見学会の目的に応じて集める見込み客の範囲を定めていきましょう。
今回の完成見学会でどの見込み客まで集客するかを明確にすることも成功のカギです。
ターゲット、ペルソナを設定して、より具体的に落とし込みましょう。
②重要目標達成指標(KPI)を明確にする
続いては重要目標達成指標であるKPIを明確にしていきます。
工務店の完成見学会で、どこに重点を置くかは完成見学会の目的によってことなりますが、明確にすることで、完成見学会を行った意味、今後のマーケティングから集客、セールスまでの流れを作ることにも役立ちます。
- 完成見学会の出席をKPIとする
- 完成見学会に出席しあなたの工務店に依頼することをKPIとする
上記1と2では、完成見学会の目的と目標が変わってきます。
①完成見学会の出席をKPIとした場合
完成見学会の出席をKPIとした場合は、実際に出席したお客様の数が指標となります。
また、出席件数を目標指数とするため、それ以前のマーケティングでいかに出席してもらうかに重点を置いて着地点を完成見学会の出席とします。
この場合、出席がゴールであり、その後どのようにして成約してもらうかのマーケティングの仕組みを構築しておかなければいけません。
あくまでも完成見学会は成約通過点であり、売上となる成約に繋げるために行うものです。
よってこの場合の完成見学会の目的はあなたの工務店の認知活動や見込み客とのコミュニケーションを図る場といった制約に間接的に貢献するためのものとなります。
②完成見学会に出席しあなたの工務店に依頼することをKPIとした場合
一方、完成見学会に出席してあなたの工務店に依頼することを着地点とした場合、KPIは成約数となります。
先述した①は通過点、この②はより成約が目標となるため、目的は成約に近い見込み客に完成見学会に出席しもらい、出席することで、成約率を高めることに努めなければいけません。
よって、これ以前のマーケティングにおいて、工務店に依頼することでのメリットやデメリットを明確にし、更に数ある競合他社の中からあなたの工務店に依頼することでのメリット、そしてベネフィットを明確にする必要があります。
>>マーケティングには欠かせないKPIやKGIとは?その違いは何?
③集客・マーケティング・セールスまでの導線設計を行う
ターゲットの設定、完成見学会のKPIを決めたら、どの様に集客し、マーケティングを行い、セールスに繋げ成約してもらうか導線設計を行います。
ここで、よくある失敗例を挙げておきましょう。
「集客手段ばかりこだわってマーケティングを行わず、完成見学会の参加者を集める」
この場合、あなたが思っている以上にたいして参加者も増えず、参加してもその後の成約には程遠い状態に落ち着きます。
これでは単なる「来てください、来てください」と叫び続けているようなものです。
様々な媒体を用いて完成見学会のお知らせを行うだけでは、広告費や労力、時間が無駄となってしまいます。
集客する媒体の仮選定とマーケティングの仕組みを構築する
現在では集客する方法は数多くあります。
- ホームページ
- ブログ
- SNS
- WEB広告
- チラシ
- 看板
正直どれが正解とは一概にも言えませんし、あなたが定めたターゲットとの相性や地域性、その後のマーケティングの施策によっても反応は様々です。
先述したように完成見学会の目標、目的によって成功までの道のりの大枠は以下で、マーケティングの内容が異なります。
- 集客する媒体
- 接触した見込み客に対して行うマーケティング
- マーケティングによって完成見学会のニーズ・ウォンツが高まった見込み客が参加
- その一部が成約もしくは知名度・信頼性アップ
- 更にその後のマーケティングでその一部が成約
いずれか、もしくは複数の集客媒体を用いて見込み客を集め、その後のマーケティングに繋げる場合に必要となるものは、やはり「見込み客リスト」です。
見込み客リストの必要性
- あなたのタイミングで見込み客にアプローチすることができる
- セグメントすることで効率良く効果的なマーケティングが展開できる
- 多く集めることであなたのサービスに繋がる見込み客の共通点がわかる
- 広告時のオーディエンス絞り込み時の情報にもなる
- など
見込み客がなくてもホームページや広告、SNSなどの媒体を用いてアプローチすることは不可能ではありませんが、同じ見込み客へのアプローチすることは困難です。
定期的にあなたの媒体をチェックするとは限りませんし、時間が経過するにつれて初めてあなたの工務店の存在を知った見込み客の記憶も徐々に薄れ、いずれは忘れられてしまいます。
更に、見込み客リストがなければこちらから特定の見込み客へアプローチする手段がありません。
これらを回避し、あなたの工務店の存在を覚えてもらい、あなたのタイミングでマーケティングを行い、成約までに繋げるには、この見込み客リストは不可欠です。
見込み客→成約率<見込み客リスト→成約率
見込み客リスト、顧客リストが会社の資産を呼ばれ、重宝されているのはこのためです。
見込み客リストの重要性が理解できたら、選定して集客媒体から見込み客の獲得、マーケティング設計、セールスまでの導線設計を行いましょう。
用いる集客媒体から見込み客リストを得ることは不可能ではありませんが、その際の導線の設計を行わなければかなり非効率です。
見込み客リストの獲得方法
- 電話やメールでのお問い合わせによる見込み客リストの獲得
- 資料送付やダウンロードによる見込み客リストの獲得
これらの方法を用いて、ただお問い合わせはこちらのような見込み客任せで行動を待つのではなく、行動したくなるよう導線の設計が必要です。
工務店における代表的なものを例とすれば、「資料請求」による見込み客リストの獲得がありますが、その効果はいかがでしょうか?
中にはすでに取り入れている方もいらっしゃると思いますが、大切なのはリストを獲得した後に行うマーケティング、そこからのセールスまでの導線設計です。
私たちは見込み客リストの数をただ集めたいから集めているのではありません。
見込み客リストをより多く集め、そのリスト内にいる大切な見込み客を育成してニーズやウォンツ欲求を高め、その後にセールスして成約に繋げることが目的です。
その確率を上げるため、より多くの見込み客を集めることに注力しています。SNSのフォロワー数やホームページ、ブログのPV数でもよくありがちですが、本来の目的を見失わないように充分気を付けてください。
行うべきリードナーチャリング
そこで必要となるのがリードナーチャリング、つまり育成です。
リードナーチャリングの詳細はすでに別記事にて解説していますので、合わせてご参考ください。
>>見込み客を集客し顧客へ!必ず行うべきリードナーチャリングの計画の立て方
>>小規模会社でも取り入れるべきリードナーチャリングとニーズ例ウォンツ例
リードナーチャリングから完成見学会への参加を促す
リードナーチャリングにより、あなたの工務店のニーズ、ウォンツ欲求が高まった状態での完成見学会の参加と何も行わず、ただ参加を促すとでは、集まる見込み客の数と質が圧倒的に違います。
また、リードナーチャリングを終えた見込み客は、あなたの工務店の魅力を理解している状態のため、営業マンによる成約率も今まで以上に上がります。
マーケティングとは「質の高い見込み客をセールスマンの目の前に連れてくる行動」であり、「セールスを極力不要にする行動」です。
マーケティングをしっかりと行うことで、これまで営業マンのセールス力に頼っていた状態から、更に楽になり、より高い成約を挙げるため営業マンの成績が上がり、あなたの工務店の増収へと繋がります。
工務店の完成見学会の集客とその後は開催する前から決まっている
工務店の完成見学会を行う目的によって異なりますが、その先に待っているものは共通して「成約」です。
その一歩手前の通過点ともなる完成見学会への出席を増やすには、これまでに挙げた点を注力することで成功へ導きます。
- ターゲットの設定と明確化
- KPIの設定と明確化
- 完成見学会を交えたマーケティングの設計
- 見込み客リストの獲得
- リードナーチャリング
これらをしっかりと固め、より質の高い見込み客を完成見学会へ集めていきましょう。
P.Sここでのキーポイントは「マーケティングの内容」です。
集客からマーケティングで何をするべきか、どのようにしてリードナーチャリングを行うか、成約に繋げるかの仕組みの構築が最重要課題です。
繁盛マーケティングのサービス「集客ドック」では、働く時間を減らしながら利益を2倍、3倍へアップするために必要な仕組みづくりをテーマにマーケティングコンサルタントがマンツーマンでサポートし、一緒に構築していきます。
集客媒体の最適化からマーケティングの仕組み構築し、収益を上げるまでの仕組みをコンサルティングすると共に、様々なサポートを付けた限定サービスです。
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