2021年2月、LINEよりLINE公式アカウントの新機能である「ステップ配信(ステップLINE)」がリリースされました。
今回はこのLINE公式アカウントのステップ配信とは何か、そして基本的な使い方などを交えて解説していきます。
目次
LINEのステップ配信(ステップLINE)とは
LINEのステップ配信(ステップLINE)とは、簡単に説明するとメルマガのステップメールのようなもので、あなたや他の企業のLINE公式アカウントを友だち追加した日を起点にあらかじめ設定した日数ごとにステップ方式で配信する機能です。
LINE公式アカウントには以前から予約配信機能がついていましたが、この場合、あくまでもあらかじめ配信する日時を指定しておき、そのタイミングになったら登録している投稿内容が配信される仕組みです。
一方、今回リリースされたステップ配信機能は、友だち追加時を起点に3日後、10日後、30日後・・・という様なあらかじめ登録した内容を設定したタイミングで配信することができます。
つまり、あらかじめ登録しておけば、見込み客が友だち追加した日から、リードナーチャリング(見込み客の育成)からセールスまでの一連の流れを自動化できるということです。
LINEステップ配信のメリット
LINE公式アカウントの新機能「ステップ配信(ステップLINE)」のメリットとしては以下の様な点が挙げられます。
①一度設定すれば自動的に配信される為、配信作業が減って業務の効率化を図ることができる
パソコンにデフォルトで搭載しているようなのメールソフトでは、ご自身や担当者が自らリストのセグメントや配信などを手動で行わなければならず、半分アナログ的な業務に作業工数を割かなければいけません。
一方、ステップLINEだけに止まらず、ステップメール自体、最初に配信する内容、配信のタイミング、分岐条件などを登録しておけば、後は登録したタイミング(LINE公式アカウントなら友だち追加)からカウントし、そのスケジュール通りに自動で配信してくれます。
導入時して仕組み化を整えるまでは手間暇はかかるものの、後は自動で行えるため、業務の効率化を図ることができます。
②比較的効果の高いメールマーケティングが実現できる
LINEと通常のメールを比較すると大きく差が出るのが開封率。
LINE | メール | ||
開封率 | 約65.5% | 約11.2% | その差約6倍 |
本文中の リンククリック |
約33.2% | 約1.6% | その差約20倍 |
上記表をご覧頂けるとわかるように大きな差があります。
また、LINEのMAU(月間アクティブユーザー)は約8,400万人(2020年3月時点)と言われており、人口の約66.7%に値します。
日本国内で利用されている数あるSNSの中でもダントツの数字で、しかも開封率が高いとなると魅力が増しますね。
BtoCやDtoCのビジネスを展開している企業であればより注目すべき数字ではないでしょうか。
③LINE公式アカウントの利用料金が安いため、中小企業、個人事業でも挑戦しやすい
数年前に料金プランが改正され、よりシンプルにわかりやすくなったLINE公式アカウント。
フリープラン、ライトプラン、スタンダードプランという3つの料金プランで構成されています。
導入初期の小規模企業、店舗であっても最初はフリープラン、友だち数や配信件数が増えてくればライトプランに移行するなどコスト面でも無理することなく積極的にチャレンジできます。
LINEステップ配信のデメリット
一方、「LINEステップ配信」のデメリットとしては以下の様な点が挙げられます。
①しっかりとしたプランニングが必要
配信する投稿内容を事前に計画してセールスまでの道筋をしっかり立てておく必要があります。
プランニングが甘ければ売上に繋がる期待は薄いと考えて良いでしょう。
また、コンバージョン(成果発生)状況によっては定期的な最適化が必要です。
導入や運用すること自体のハードルは低いものの、やはりマーケティングスキルが必要となります。
②リストのセグメント機能が現段階では低い
リリース直後の現在では属性別の配信が性別、年代、地域、OSなどのみなし属性にしかセグメントできない状態です。
メールマーケティングを成功させるポイントともなるリストのセグメントに関してはまだまだ課題が残ります。
③プランによってはステップ配信数に限りがある
通常の投稿、ステップ配信は同じカウントのため、低プランによっては配信が限られてしまいます。
フリープラン、ライトプランの料金プランの方で通常投稿も積極的に行っている場合、状況によっては規定配信数を超える場合もあり、追加料金が発生することも頭の隅に置いてく必要があります。
以上、LINEのステップ配信(ステップLINE)のメリット、デメリットを理解したうえで、次は使い方について学んでいきましょう。
LINEのステップ配信(ステップLINE)の使い方
まずは LINEオフィシャルアカウントマネージャーにログインします。
ここではすでにLINE公式アカウントを作成していることを前提にお話しします。
まだお済みでない方は下記関連記事を参考のうえ、作成してください。
①ステップ配信をクリックして基本設定を行う
管理画面のサイドバーにある「ステップ配信」をクリックします。
まずはそこから基本設定を行います。
基本設定では
- 管理用タイトル(ご自身がわかりやすいタイトルを付けましょう)
- タイムゾーン(この記事を読んでいる方のほとんどが日本在住だと思いますので、東京に合わせて下さい)
- 有効期間(どの期間に友だちになった方を対象にするかを設定します)
基本設定はこの3項目で終了です。
次の設定に向かいましょう。
②メッセージ配信を設定する
次のメッセージ設定では開始条件とメッセージ配信の内容を設定してきます。
開始条件とは、ステップ配信(ステップLINE)をどのタイミングで開始するのか、誰を対象にするのか、どの経路で流入した方なのかその条件を決めていく項目です。
開始する条件は「友だち追加」の選択肢しかありませんのでこれを選択しましょう。
追加日とは、選択した日付以降に友だち追加した方からステップ配信(ステップLINE)の対象になります。
それ以前に友だち追加した方はステップ配信(ステップLINE)の対象になりませんので設定する日付を注意しましょう。
追加経路では「すべての経路」または「特定の経路」の2つから選択することができます。
どの経路から友だち追加した方全てをステップ配信(ステップLINE)の対象にするのか、それともある特定の経路から友だち追加をした方のみ対象にするといったことを設定します。
特定の経路の種類には
- 検索
- ホームタブ
- 友だち追加アイコン
- 公式アカウントリスト
- トークルーム内ボタン
- LINEログイン
- 外部流入(QRコードやWebページなど)
- 連絡先シェア
から選択することができます。
③ステップを追加とメッセージ配信設定
続いては友だち追加後のステップとメッセージ配信を設定します。
この項目では友だち追加から何日後に、どんなメッセージを配信するか、ある条件を満たす、満たさない場合のステップ配信の枝分かれを決める作業です。
①ステップを追加をクリックする
ステップを追加をクリックすると「メッセージを配信」「条件分岐を追加」の2つの項目が出てきますので、まずは「メッセージを配信」を選択しましょう。
条件分岐に関しましては後程解説していきます。
②メッセージを配信を選択する
- メッセージを配信するを選択すると配信するメッセージと関連した設定を行うことができます。
- ラベル:管理用の項目です。ご自身がわかりやすいようなラベルを付け、管理しやすいようにしましょう
配信時間帯:メッセージをどの時間帯に配信するかを決めるタイマーのようなものです。もし配信が混雑している場合は翌日のその時間帯に配信されます。
コンテンツ:実際に配信するメッセージ内容です。通常のLINE公式アカウントのメッセージと同じく、テキストや画像、動画などを使用することができます。
後からも編集できますのでざっと入力しても構いません。
③何日後に配信をスタートするか設定する
ステップを追加を押すとデフォルトでは「1日後」という項目が増えますので、そこをクリックすると開始条件(友だち追加)から何日後に最初のステップ配信を行うかを設定することができます。
④条件分岐を設定する
ステップ配信(ステップLINE)では、任意で条件分岐を設定することもできます。
条件分岐をクリックすると「条件」と「+」ボタンが表示されます。
条件:条件の管理用のラベルと条件内容
現在での条件内容では「性別」「年齢」「OS」「エリア」の4つの属性からのみ設定することができます。
例えばエリアを選択して、関西地区のみの友だちにメッセージを配信することもできます。
+:分岐させ、条件以外の友だちにもステップ配信を行う
もし、関西エリアの方のみにメッセージを配信する場合はそのまま、その他のエリアの方には別のメッセージを配信したいといった場合もあるでしょう。
そのような時には「+」ボタンを押して枝分かれさせ、更に異なるメッセージを配信することができます。
これが条件分岐です。
以上の流れで完成です。後はこれらの繰り返しで、複数のステップ、複数の分岐条件というようなご自身様にカスタマイズされたステップ配信を作り、配信することができます。
ステップ配信(ステップLINE)の設定例
ある程度LINE公式アカウントを使っている方にとっては比較的簡単だと思いますが、初心者の方のために、設定例を紹介しておきます。
①複数のステップを使ったステップ配信(ステップLINE)
これまでに解説したようなメッセージ配信、何日後などを繰り返し登録することで、一連のステップ配信を作成することができます。
②条件分岐を多用した複雑なステップ配信(ステップLINE)
条件分岐を複数利用することで、分岐地点で配信が枝分かれし、上記画像の様に複雑なステップ配信の作成も可能です。
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