売上の基盤、そして雪だるまの様に次第に大きく、そして一気に加速するために必要不可欠な顧客リスト。
顧客リストがある企業、店舗とないところでは売上自体大きく差が出ると断言できるのはどの業種でも同じです。
今回は、大まかな業種ごとにどのようにして顧客リストを集めるかその方法を中心に解説していきます。
目次
顧客リストの重要性
これまで数多くのビジネスに携わってきましたが、売り上げに悩む方の多くの原因として顧客リストがない、もしくは顧客リストを集めているもののうまく活用できていないことが挙げられます。
現在では様々な業種のビジネスが存在しますが、業種は違えど必ずと言っていいほど顧客リストの有無は売り上げに大きく影響します。
顧客リストがあれば、まだあなたのサービスや商品を購入していない見込み客(まだまだ客、そのうち客、お悩み客、今すぐ客)から購入していただけるチャンスを生むこともできますし、一度でも購入したことのあるお客様に対しリピートしてもらうことも可能です。
また、顧客リストがより詳しいものであれば、その客リストを購入回数や金額、顧客のランク、状態ことにセグメント(振り分け)て、それぞれのグループごとに適切なアプローチをすることが可能です。
このように、あなたのサービスは商品を購入の有無問わずあなたのタイミングで自由にアプローチすることで、売り上げをコントロールできる魅力的な顧客リスト。
現状の売り上げに満足している方、そうでない方どちらにしろ売り上げを加速することに必要不可欠なものです。
この記事を読んでいる方の中で、顧客リストの重要性や必要性を理解しているもののなかなかうまく集めることができないもしくはある程度集めてはいるもののうまく活用できていない方もいることでしょう。
そこで次は基本的な顧客リストの集め方について解説していきます。
飲食店の顧客リストの集め方
予約時以外の環境でなかなか顧客の情報を得ることが少ない飲食店では、登録が簡単ななLINE公式アカウントを用いて顧客リストを集めましょう。
ここでよくある失敗例として
- LINE公式アカウントの存在をアピールできていない
- LINE公式アカウントに登録する魅力を伝えきれていない
といった初歩的な原因が多く見られます。
LINE公式アカウントの存在をアピールできていない理由として、ウェブ上でのホームページや店内の壁やメニュー表、入り口やレジ前、トイレなどお客様が目にする場所に登録する際のQRコードなどを添付したポップを設置していない場合があります。
また、ホールスタッフによる登録を促すセールストークの作成をしていない、来店した全てのお客様に登録を提案していないことが挙げられます。
LINE公式アカウントに登録する魅力を伝えきれていない理由として、そもそもLINE公式アカウントに登録することでそのお客様にとってどんなメリットがあるかが明確でない場合がよくあります。
また、あなた自身やマーケティング担当者が顧客リストを集める、その後リストマーケティングを行うプランニングを検討する段階で運用の不透明さが理由に挙げられます。
あなたの店のLINE公式アカウントに登録してもらうことで、お客様にその場で使える割引クーポンや次回使えるクーポンといったオファー(特典)を提供することも良いでしょうし、店に関するコンテンツを配信することも良いでしょう。
弊社クライアントの中には、先述した割引クーポンを配信するだけでなく、
- 「店で使っている食材のこだわりや背景」
- 「店で取り扱っているお酒の豆知識や酒蔵の紹介」
- 「プロが教える〇〇の作り方」
といった食に関するコンテンツを配信し、好評を得ています。
LINE公式アカウントでただ特典を配信するといったよくある運用方法だけではどうしてもうまくいかない方は、あなたの店のこだわりや普段知ることができない内容コンテンツにして配信みてはいかがでしょうか。
コンテンツの途中や最後に割引クーポンコードを記載し少しでも多くの方にコンテンツを見ていただけるよう工夫することもポイントです。
その他、飲食店でLINE公式アカウントを運用することで、そこから来店の予約をする環境を整えることもできます。
ランニングコスト削減の面でもお勧めのツールです。
ただし、登録ユーザーとお客様自身との一致が困難、セグメントしにくいといったデメリットも存在するのでうまく工夫しながら運用していくことをお勧めします。
登録者数がかなり多いのであれば「Lステップ」の導入を検討するのも良いでしょう。
サロンやスタジオの顧客リストの集め方
美容院やネイル、リラクゼーション、エステ、ヨガ、ジムなどサロン、スタジオ系のビジネスを展開している方は顧客それぞれに既に名簿があると思いますので顧客リストを集めるのは他の業種より簡単だと思います。
カウンセリングシートとして記載する際メールアドレスを必ず記入してもらうことを徹底します。
よくある失敗例として
- メールアドレスを書いてもらえない(空白のまま)
といった非常に初歩的な失敗例があります。
大半のスタッフが「お願いをしたが断られた」「空白に対して違和感を覚えていない」といった意識の低い返答が返ってきます。
これはスタッフ自身が顧客名簿やメールアドレスを利用したその後のマーケティングがどれほど重要か、どれほど売り上げに影響を及ぼすかを理解していない証拠です。
カウンセリングシートにメールアドレスの記入欄を設けてはいるものの、空白にされている場合が多い状態はよく見ると思います。
その際に気軽に書いていただけるようなセールススクリプトを事前に作成し、担当するスタッフがより高い確率でお客様にメールアドレスを書いていただけるようセールストークの見直しを図ってください。
獲得した顧客リストは必ず来店回数や来店頻度など独自のセグメント方法で必ずセグメントし、グループそれぞれに応じたメール内容作成し配信しましょう。
ある程度顧客リストの数があるのであればメルマガスタンドを用いて運用、管理した方がスムーズです。
どうしてもメールによる到達率や開封率が悪いという方は、LINE公式アカウントに切り替えてみることも1つの手です。
あくまでも何度もさまざまな点でテストしたことを前提としてご検討ください。
BtoBビジネスの見込み客リストの集め方
対企業を相手とするBtoBビジネスではいまだにメールによるマーケティングが強い傾向です。
サービスに関する資料やホワイトペーパー、ノウハウのコンテンツ提供ダウンロードの際に企業名や担当者名、業種、メールアドレスを必須項目にして確実にデータを収集しましょう。
BtoBビジネスでは、見込み客リストを集める際に提供する資料やホワイトペーパー、ノウハウなどの内容によって見込み客リストの獲得率は大きく異なります。
飲食店の見込み客リストの集め方でも述べたように、BtoBビジネスでも登録することでのメリットやその先のベネフィットを充分明確にした上でフォームに入力してもらうように努めましょう。
見込み客リストの獲得がなかなかうまくいかない場合は、以下ように2段階に分けて見込み客リストを獲得する方法もあります。
- 名前とアドレスのみで資料やホワイトペーパー、ノウハウの請求を可能にする
- 獲得した顧客リストでメールマーケティング(リードナーチャリングやステップメール)を行い、次の情報提供時により詳しいデータを獲得する
このように見込み客にとって初回登録のハードルを下げて容易にし、よりあなたのサービスや商品の購入の可能性が当初よりも高くなった状態で本格的なデータを獲得する方法です。
①で獲得した簡易版の顧客リストはかなり膨大な数になります。
そこからいかに本登録してもらえるかは展開するリードナーチャリングやステップメール等の内容によって本登録の確率は左右されますので、分析とテストを繰り返しながら最適化しいくことがポイントです。
リストマーケティングは2つの山が存在する
これまでに大きくジャンル分けした見込み客の集め方を解説しましたがいかがでしたか。
顧客リストを用いて展開するリストマーケティングには2つの山が存在します。
①顧客リストを獲得する
1つ目は顧客リストを獲得すること。企業や店舗規模問わず、売り上げを着実に伸ばしていくためには、顧客による売り上げ比率をあげることが必要可決です。
顧客が増えれば毎月顧客による売り上げのベースを着実に作ることができ、売り上げが安定していきます。
安定した売り上げを確保することができれば、その利益の一部を用いて見込み客の獲得コストに費やすことも可能です。
②獲得した顧客リストを用いてマーケティングを展開する
2つ目は獲得した顧客リストを用いてどのようにマーケティングを展開するかによります。
顧客リストが重要性を充分理解しており、顧客リストを集めてはいるものの、集めるだけでそのままにしておいては非常にもったいない状況です。
どのように集めるか、そして集めたリストをどうするかといった全体的なマーケティングの流れをプランニング、テスト、分析、改善を定期的に行い、状況に応じてもう一度プランニングから見直すことも大切です。
売り上げの底上げを行うためにもこの2つの山に注意し、着実に顧客リストを用いて売り上げを日々伸ばしていきましょう。
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